SPARC Europe、欧州のオープンサイエンスのインフラの現状に関する調査レポートを公開

2020年10月30日、SPARC Europeが、欧州のオープンサイエンスのインフラストラクチャーの現状に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“Scoping the Open Science Infrastructure Landscape in Europe”を公開したことを発表しました。

同調査は2020年春季に実施されたものであり、レポートは欧州28か国から寄せられた120件の回答をもとにしています。アンケートは、インフラストラクチャーの評価のパートと、インフラストラクチャーの対象利用者・利害関係者や技術的デザイン・持続可能性についてのパートの2つで構成されていました。

レポートでは、インフラストラクチャーのサービス対象は主に研究者と図書館であること、多くがAPIを提供しており、FAIR原則や既存のデータ管理システムを統合した研究基盤“European Open Science Cloud(EOSC)”のサービス要件等に則った戦略・方針を策定していること等が述べられています。結論の箇所では、オープンコンテンツの共有をはじめとした課題が残っていること、事例共有の実施が効果的と思われること等に触れられています。

New SPARC Europe report out: Scoping the Open Science Infrastructure Landscape in Europe(2020/10/30, SPARC Europe)
https://sparceurope.org/new-sparc-europe-report-out-scoping-the-open-science-infrastructure-landscape-in-europe/

Scoping the Open Science Infrastructure Landscape in Europe(zenodo)
https://doi.org/10.5281/zenodo.4153809

参考:
SPARC Europe、欧州のオープンアクセス・オープンサイエンス・オープンスカラシップを支えるインフラの現況把握のためアンケート調査を実施中
Posted 2020年5月25日
https://current.ndl.go.jp/node/41026

E2052 – FAIR原則と生命科学分野における取組状況
カレントアウェアネス-E No.353 2018.08.30
https://current.ndl.go.jp/e2052

CA1921 – 「欧州オープンサイエンスクラウド」をめぐる動向 / 尾城孝一
カレントアウェアネス No.335 2018年3月20日
https://doi.org/10.11501/11062625