韓国・文化体育観光部、第3次補正予算の編成を発表:非対面サービスの拡充や雇用創出のための文学・芸術・アニメ関係資料の整理・デジタル化、消費活性化のための博物館・美術館で利用可能な割引クーポンの発行等

2020年6月3日、韓国・文化体育観光部は、新型コロナウイルス感染症による雇用の危機・景気の底上げ・新しい日常への対応を目的とした、総額3,399億ウォンの第3次補正予算の編成を発表しました。

(1)文化・芸術関係の雇用の創出、(2)公演・展示・映画・宿泊・スポーツに関する割引クーポンの発行による消費の活性化、(3)文化分野の「韓国版ニューディール」事業の開始、のために用いられます。同部では、今回の補正財源の捻出のため、支出構造を調整し、2020年度予算(6兆4,803億ウォン)から、その3パーセントにあたる1,883億ウォンを削減しています。

雇用の創出には1,699億ウォンがあてられ、例えば、非対面サービスの拡充と雇用の活性化を支援するため、文学館所蔵資料の整理(14億ウォン、90人の雇用)、芸術関連の記録・資料の収集とデジタル化(33億ウォン、310人の雇用)、アニメーション関連データのデジタルアーカイブ(46億ウォン、340人の雇用)、公共図書館での非対面サービス(郵送貸出・ドライブスルー貸出;26億ウォン、570人の雇用)が行われます。

また、消費の活性化のための割引クーポンの発行には716億ウォン(688万人分)があてられ、例えば、美術館では1人あたり3,000ウォンの割引クーポン発行(52億ウォン、160万人分)、同じく博物館では2,000ウォンの割引クーポンの発行(38億ウォン、190万人分)が行われます。割引クーポンの発行は新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いた後としています。

その他、非対面・オンライン文化の拡充を目指す文化分野の「韓国版ニューディール」事業開始のためには640億ウォンがあてられるほか、影響を受けた芸術家創作活動支援のため1人あたり300万ウォンの創作準備金の支給(3,260人分)や経営難に陥ったスポーツ関連企業への1企業あたり2億円ウォンの融資(200億ウォン、100社分)等、分野別の回復支援として344億ウォンがあてられています。

문체부, 추경 3,399억 원으로 일자리 확충, 경기보강 나선다(文化体育観光部、補正予算3,399億ウォンにより雇用の拡充、景気の底上げに乗り出す)(文化体育観光部,2020/6/3)
https://www.mcst.go.kr/kor/s_notice/press/pressView.jsp?pSeq=18047

参考:
韓国・大統領所属図書館情報政策委員会(第7期)、第1回全体会議を開催:経済のデジタル化・非対面化下で均衡的に発展し平等に利益を享受できる図書館
Posted 2020年6月1日
https://current.ndl.go.jp/node/41088