米・Ithaka S+R、市民工学・環境工学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開

2019年1月16日、米・Ithaka S+Rが、同国の市民工学・環境工学研究者の研究活動や支援ニーズに関する調査報告書“Supporting the Changing Research Practices of Civil and Environmental Engineering Scholars”を公開しました。

Ithaka S+Rによる研究者の分野別の研究活動調査プログラムの一環で、市民工学・環境工学研究者の研究支援に資するためのサービスを明らかにするため、米国の11の研究図書館と協力し、109人の研究者を対象にインタビューが実施されました。

報告書では、市民工学・公衆衛生学分野の特徴として、政府機関やNGO、企業との産学連携が多いことを挙げています。研究上の課題として、業界誌への寄稿や建築基準、政府報告書の執筆等の査読誌投稿以外の活動を業績として評価することや、研究成果をアカデミック以外の連携先に読んでもらうための技術開発の必要性等が挙げられています。同分野への研究支援として、図書館サービスやテクノロジーの認知度向上や、研究グループのワークフローやデータ管理の改善、大学院生の研究スキルの涵養、より効果的なデータ共有を可能にすることなどが挙げられています。

Engineering for Impact: Practices of Civil and Environmental Engineering Scholars(Ithaka S+R,2019/1/16)
https://sr.ithaka.org/blog/engineering-for-impact-practices-of-civil-and-environmental-engineering-scholars/

Supporting the Changing Research Practices of Civil and Environmental Engineering Scholars(Ithaka S+R,2019/1/16)
https://doi.org/10.18665/sr.310885

参考:
米・Ithaka S+R、アジア学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開
Posted 2018年6月28日
http://current.ndl.go.jp/node/36250

米・Ithaka S+R、公衆衛生学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開
Posted 2017年12月15日
http://current.ndl.go.jp/node/35174

Ithaka S+R、農学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開
Posted 2017年6月8日
http://current.ndl.go.jp/node/34133

Ithaka S+R、宗教学研究者の研究活動を支援するためのレポートを公開
Posted 2017年2月10日
http://current.ndl.go.jp/node/33439

E1380 – デジタル時代の歴史研究者の研究活動を支援するために
カレントアウェアネス-E No.229 2012.12.28
http://current.ndl.go.jp/e1380

Ithaka S+R、美術史研究者の研究を支援するためのレポートを刊行
Posted 2014年5月1日
http://current.ndl.go.jp/node/26054