E775 – 東亜図書館協会(CEAL)年次大会が開催(報告)

カレントアウェアネス-E

No.126 2008.04.16

 

 E775

東亜図書館協会(CEAL)年次大会が開催(報告)

 

 2008年4月2日から4月4日にかけて,東亜図書館協会(CEAL;E193参照)年次大会が,米国アトランタで開催された。また会期中の3日には,北米日本研究資料調整協議会(NCC;CA1462参照)公開会議が開催された。

 CEAL年次大会は2日に総会が開催され,その後,日本,中国,コリア(CJK)の各資料,及び整理作業,利用者サービス,図書館技術に関する計6つの委員会と各種のグループ会合が開催された。

 総会では,役員人事等の報告の後,「変化する環境と北米における東アジア関係コレクションの将来」と題するフォーラムが開催され,5人が報告を行った。ここでは,ICTの進歩,資料デジタル化の進展の中で,各図書館に共通な課題と対処の方向性,CJKの動向,特性と制約,利用者行動の変化とそれへの対応といったことを中心にさまざま論点が提示され,議論された。

 日本資料委員会では,ヨーロッパ,カナダ,日本の各地域から報告が行われた。その後,「Web 2.0時代における日本コレクション」と題して,主題情報の検索システム,ファセットナビゲーションシステム,図書館OPACとウェブ情報の連携等について,報告及び事例紹介があった。

 NCCの総会では,NCCメンバーの報告に加え,日本から参加した早稲田大学の和田敦彦教授のほか,国立情報学研究所,国立公文書館,各出版社・ベンダー,国立国会図書館(NDL)の関係者がそれぞれ報告を行った。

 NDLからは2名が参加し,日本資料委員会の日本からの報告としてPORTA(E706参照)について,NCCでは遠隔研修について,それぞれ報告を行った。PORTAは2008年3月に英語版を公開しており,日本研究情報への新たなアクセス手段として会議参加者から期待が寄せられた。また遠隔研修は,既に在米の司書の受講実績もあり,関係者の関心を引いた。

 総じて,大きく変化しつつある外部の情報環境に図書館及び図書館員がどう対応し,技術や資料の新しい動向をいかに取り入れていくかが,共通するテーマであった。Web 2.0,Library 2.0(E625CA1624参照)といった言葉が,報告,討議の中で繰り返し出てきたことは印象的であった。これは,全米に広がって活動している日本及び東アジア関係の図書館員が,どのように日常の連携・協力を行い,情報資源を共有するかが課題となっていることを示すものでもある。当館が提供するデジタルアーカイブ事業,遠隔研修他の図書館への支援事業等も,この課題の解決に貢献するものであると感じた。

(国立国会図書館:本吉理彦)

Ref:
http://www.eastasianlib.org/AnnualMeeting/CEAL2008.htm
CA1462
CA1624
E193
E625
E706