カレントアウェアネス-E
No.115 2007.10.17
E706
NDL,デジタルアーカイブポータル“PORTA”を一般公開
国立国会図書館(NDL)は2007年10月15日,日本国内の複数のデジタルアーカイブを統合的に検索できるポータルサイト“PORTA”を一般公開した。
NDLでは2005年度から,国内のデジタル情報資源に対する総合的なポータルサイトとして,デジタルアーカイブポータル・プロトタイプシステムを構築・提供してきた。このプロトタイプシステムの検証成果をもとに,本格システムとして構築されたのがPORTAである。2007年10月現在で,近代デジタルライブラリー,NDL蔵書目録(和図書・和雑誌)・雑誌記事索引(2003年以降分),『カレントアウェアネス』などNDLのアーカイブやデジタルコンテンツ12種類に加え,青空文庫,国立公文書館デジタルアーカイブ,府省等デジタルアーカイブ,秋田県立図書館デジタルライブラリー,デジタル岡山大百科(岡山県立図書館)など協力機関のアーカイブ8種類,合計約800万件のデータが検索対象となっている。
PORTAでは,通常のキーワード検索に加え,フレーズや自然文から連想される語による連想検索,日本十進分類法(NDC)や国立国会図書館分類表(NDLC)のカテゴリーをたどって検索する分類検索といった検索機能を備えている。またキーワード検索時には,NDLの典拠データの検索結果とともに,オンライン百科事典“Wikipedia”のリンクが表示されるようになっている。このほか,検索結果からさらに関連するウェブサイトを検索できる機能や,当該のデータを閲覧した他の利用者が閲覧した他のデータを紹介する推薦機能も備わっている。
また無料のユーザ登録を行うことで,検索オプションの初期値やデザインなどを選択・設定・保存できるパーソナライズ機能,お気に入りのデータにコメントをつけて保存できるブックマーク機能などが利用できるようになる。NDLでは今後,外部システムへの検索機能提供などさらなる機能拡張や,検索対象の拡充を予定している。