カレントアウェアネス-E
No.78 2006.03.08
E453
レファレンス・ツールの一括利用契約−MLAの”Reference Online”
英国博物館・図書館・文書館国家評議会(MLA)は,2月20日付けプレスリリースにおいて,イングランド国内149の公共図書館行政庁の参加を得て新サービス”Reference Online”を開始することを発表した。
Reference Onlineは,「将来への枠組み」(E056参照)の一環として行われるサービスで,14の出版社が提供する百科事典などの辞典類,新聞,ビジネス情報,法律情報など,購読手続きを必要とするオンライン形式のレファレンス・ツールを一括で契約し,利用に供するものである。各図書館が個別に出版社と契約するのではなく,MLAが一括して契約することで,契約交渉にかかる時間も節約できるほか,図書館側は100万ポンド(約2億円)以上のコスト削減が見込まれると報じられている。MLAは,図書購入プロセスの合理化を目指して2005年から図書共同購入の構想を推進している(E364参照)が,Reference Onlineはその一環とも見ることができよう。
なお,このサービスにより,図書館の利用者は,Reference Online会員館のウェブサイトから26種類の電子資料にアクセスできるようになるという。
Ref:
http://www.mla.gov.uk/webdav/harmonise?Page/@id=82&Document/@id=23868
http://www.mla.gov.uk/website/programmes/online_initiatives
E056
E364