国際図書館連盟(IFLA)の書誌コントロール部会に属している「典拠レコードの機能要件と典拠番号(Functional Requirements and Numbering of Authority Records: FRANAR)ワーキンググループ」がこのほど、これまで検討を続けてきた国際標準典拠データ番号(International Standard Authority Data Number: ISADN)の実現可能性に関するレポートを発表し、「現状ではIFLAとしてISADNのアイデアを追求すべきではない」とISADNの見送りを勧告しました。あわせて、他の主体による関連の試みである、
・ISO/CD 27729 「国際標準名称識別子(ISNI)」
・米国、ドイツ、フランスの国立図書館やOCLCによる「ヴァーチャル国際典拠ファイル(VIAF)」
の動向を見守るとともに、典拠情報の国際共有をはかること、新しいOPAC等で典拠情報を活用することなどを勧告しています。
なお、FRANARワーキンググループの検討課題のうち典拠レコードの機能要件については、すでに典拠データの機能要件(FRAD)として発表されています。
A Review of the Feasibility of an International Standard Authority Data Number (ISADN)
http://www.ifla.org/VII/d4/franar-numbering-paper.pdf
ISO/CD 27729 – Information and documentation – International Standard Name Identifier (ISNI)
http://www.iso.org/iso/iso_catalogue/catalogue_tc/catalogue_detail.htm?csnumber=44292
VIAF: The Virtual International Authority File
http://orlabs.oclc.org/viaf/
October 17, 2008付けCatalogablogの記事
http://catalogablog.blogspot.com/2008/10/international-authority-data-number.html
参考:
E363 – IFLA,FRARの草案を公開
http://current.ndl.go.jp/e363
E640 – FRARからFRADへ: 「典拠データの機能要件」意見公募中
http://current.ndl.go.jp/e640
CA1521 – バーチャル国際典拠ファイル―その試みと可能性― / 鈴木智之
http://current.ndl.go.jp/ca1521
CA1571 – 新しい国際目録原則に向けて / 稲濱みのる
http://current.ndl.go.jp/ca1571