DataCiteは、2021年4月7日付けのブログ記事において、データ管理計画(DMP)のための永続的識別子(PID)である“DMP-IDs”の開始を発表しています。同日から、DataCiteのメンバーは、DataCite のDOI作成・メタデータ登録サービスである“Metadata Store(MDS)API”及び“Fabrica”を用いてDMPに“DMP-IDs”を割り当てることが可能になった、としています。
米国科学財団(NSF)から助成を受けたプロジェクト“DMP Roadmap: Making Data Management Plans Actionable”の一部として、DataCiteは、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)のカリフォルニア大学キュレーションセンター(UC3)及びUC3のサービスである“DMPTool”と共に“DMP-IDs”の検討を進めていました。
“DMP-IDs”は通常のDOIと同じ方法・同じ必須フィールドを用いて生成できるものの、識別できるようにするには、2021年3月に公開されたDataCiteメタデータスキーマver.4.4においてプロパティ“resourceTypeGeneral”の統制語彙リストに追加された“OutputsManagementPlan”をメタデータに含める必要があるとしています。
発表では、DMP IDの割り当ては、DMPを永続的な識別だけでなく、機械的に実行可能なDMPである“Machine-actionable DMPs”(maDMPs)の約束を実現するものとしており、PIDが付与されたリソース間の関連性を可視化するAPI“DataCite GraphQL API”で、DMP ID を介してDMPと他のリソースとの関連性を表示できるようになったこと等に言及しています。
A Brave New PID: DMP-IDs(DataCite Blog, 2021/4/7)
https://doi.org/10.5438/j22a-5d79
参考:
DataCiteメタデータスキーマver.4.4が公開:データセット以外のリソースにも対応
Posted 2021年4月7日
https://current.ndl.go.jp/node/43748
DataCite、“DOI Fabrica”を公開
Posted 2018年5月10日
https://current.ndl.go.jp/node/35971
DataCite、永続的識別子(PID)の付与された学術リソースとリソース間の関連性を視覚化する“PID Graph”生成のためのAPIを公開
Posted 2020年5月19日
https://current.ndl.go.jp/node/40979
CA1983 – 動向レビュー:Machine-actionable DMPs(maDMPs)の動向 / 常川真央
カレントアウェアネス No.345 2020年9月20日
https://current.ndl.go.jp/en/ca1983