オーストリア・ウィーン工科大学らが開発に携わるデータ管理計画(DMP)作成支援ツール“DAMAP”(記事紹介)

オーストリア・ウィーン工科大学(TU Wien)のウェブサイトに、2021年4月29日付けでニュース記事“TU Wien presents machine-actionable DMP tool at RDA plenary meeting”が掲載されています。

2021年4月に開催された研究データ同盟第17回総会において、TU WienのZeno Casellato氏が、データ管理計画(DMP)作成支援ツール“DAMAP”の開発進捗状況を発表したことを紹介する内容です。“DAMAP”は“FAIR Data Austria”プロジェクトにおいてTU Wien及びオーストリア・グラーツ工科大学が開発に携わっているツールであり、開発に当たってScience Europeの「研究データ管理の国際的な調整に関する実践ガイド」を参考にしています。

“DAMAP”は、研究データ管理を支援する機械またはソフトウェアが計画に沿って適切にプログラムおよび動作するように記述されたDMPであるMachine-actionable DMPs(maDMPs)のアイデアに基づいて開発されており、研究者のDMP作成を容易にすることを目的としています。将来的には、“DAMAP”を通じ、人が読んだり編集したりできるDMPと、機械レベルで情報を利用できるmaDMPの双方を提供する予定とあります。

TU Wien presents machine-actionable DMP tool at RDA plenary meeting(TU Wien, 2021/4/29)
https://www.tuwien.at/en/research/rti-support/research-data/news/news/tu-wien-presents-machine-actionable-dmp-tool-at-rda-plenary-meeting

DAMAP TOOL [PDF:12ページ]
https://www.tuwien.at/fileadmin/Assets/forschung/Zentrum_Forschungsdatenmanagement/pdf-Sammlung/RDA_Zeno_DAMAP_20210422.pdf
※研究データ同盟第17回総会でのDAMAPの発表資料です。

参考:
CA1983 – 動向レビュー:Machine-actionable DMPs(maDMPs)の動向 / 常川真央
カレントアウェアネス No.345 2020年9月20日
https://current.ndl.go.jp/en/ca1983

CA1875 – 研究データ共有の国際動向と図書館の役割:RDA第7回総会報告 / 村山泰啓
カレントアウェアネス No.328 2016年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1875

DataCite、データ管理計画(DMP)のための永続的識別子“DMP-IDs”を開始
Posted 2021年4月23日
https://current.ndl.go.jp/node/43872

Science Europe、「研究データ管理の国際的な調整に関する実践ガイド」の増補版を公開:研究データ管理計画(DMP)評価のためのルーブリックを追加
Posted 2021年1月29日
https://current.ndl.go.jp/node/43139