米国情報標準化機構(NISO)、学術出版物のレコードに含まれる著者名の変更に関する推奨事項を策定へ:ワーキンググループの設立を発表

2021年4月6日、米国情報標準化機構(NISO)は、新たなワーキンググループの設立がNISO内で承認されたことを発表しました。このワーキンググループでは、学術出版物のレコードに含まれる著者名について、著者のアイデンティティ変更に伴い出版後に更新する必要がある場合の推奨事項策定のための検討が行われます。

発表では、出版物の著者として正しく識別されることの重要性を指摘し、改名・結婚・離婚・再婚・性別変更・筆名などの様々な理由により著者名の変更が生じうること、出版後の著作物に関しても、その情報を著者の状況と同期させる必要があることに言及しています。

NISO Members Approve Proposal for a New Recommended Practice to Update Author Name Changes(NISO, 2021/4/6)
http://www.niso.org/press-releases/2021/04/niso-members-approve-proposal-new-recommended-practice-update-author-name

参考:
トランスジェンダーの研究者の著者名表記変更に関する5つの基本原則(記事紹介)
Posted 2021年1月26日
https://current.ndl.go.jp/node/43086

米国化学会(ACS)、著者の名称表記に関する新方針を発表:著者の求めに応じて発表済文献の表記を更新可能に
Posted 2020年9月16日
https://current.ndl.go.jp/node/42017

Elsevier社、著者名表記の変更に関する方針を発表:トランスジェンダーの研究者の著者名表記変更に関する出版倫理委員会(COPE)の基本原則に準拠
Posted 2021年3月31日
https://current.ndl.go.jp/node/43704