2020年12月16日付で、米国デューク大学ロースクールのパブリックドメイン研究センター(Center for the Study of the Public Domain:CSPD)は、米国著作権法上の保護期間が終了し、2021年1月1日からパブリックドメインとなる著作物を紹介する記事を公開しました。
米国著作権法は1998年の法改正で、1923年から1977年の間に発行された著作物に95年の保護期間を与えているため、1925年に米国で発行された著作物が2021年1月1日からパブリックドメインとなります。対象となる代表的な著作物には、フィッツジェラルド(F. Scott Fitzgerald)の『グレート・ギャツビー』、ウルフ(Virginia Woolf)の『ダロウェイ夫人』、ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)の『われらの時代』、カフカ(Franz Kafka)の『審判』のドイツ語原語版などの文学作品や、ロイド(Harold Lloyd)やキートン(Buster Keaton)の出演するサイレント映画、ジャズのスタンダード曲“Sweet Georgia Brown”などの音楽作品があります。
記事では、1925年はニューヨークにおけるアフリカ系米国人の文化運動「ハーレム・ルネサンス」の最盛期、『ニューヨーカー』誌の創刊年に当たり、英・BBCで「文学史上最も偉大な年(The greatest year for books ever)」として言及されたことなどを紹介しています。
News(Duke Law)
https://law.duke.edu/news/
※DECEMBER 16, 2020付で“Public Domain Day 2021 frees up creative works from 1925”とあります。
Public Domain Day 2021!(CSPD)
https://web.law.duke.edu/cspd/publicdomainday/2021/
関連:
The greatest year for books ever?(BBC Culture,2015/3/10)
https://www.bbc.com/culture/article/20150310-the-greatest-year-for-books-ever
参考:
CA1232 – 「適切なバランス」を確保した米国著作権法 / 川西晶大
カレントアウェアネス No.233 1999.01.20
https://current.ndl.go.jp/ca1232