米国著作権法上の保護期間が終了し2023年からパブリックドメインとなる著作物(記事紹介)

2022年12月20日、米国デューク大学ロースクールのパブリックドメイン研究センター(Center for the Study of the Public Domain:CSPD)はTwitter上で、2023年1月1日がパブリックドメインの日であると述べるとともに、同センターのウェブサイト上で公開した関連記事を案内しています。

記事では、米国著作権法上の保護期間が終了し2023年1月1日からパブリックドメインとなる著作物を紹介しています。

米国著作権法は1998年の法改正で、1923年から1977年の間に発行された著作物に95年の保護期間を与えているため、1927年に米国で発行された著作物が2023年1月1日からパブリックドメインとなります。対象となる代表的な著作物には、コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)の『シャーロック・ホームズの事件簿』、ウルフ(Virginia Woolf)の『灯台へ』などの文学作品や、ラング(Fritz Lang)監督のサイレント映画『メトロポリス』、アームストロング(Louis Armstrong)による“Potato Head Blues”などの音楽作品があります。

記事では、1927年はニューヨークにおけるアフリカ系米国人の文化運動「ハーレム・ルネサンス」の最盛期、サイレント映画が斜陽となり始めた時期に当たることなどを紹介しています。

なお、1927年以降発行の著作物がパブリックドメインとなるのは米国著作権法下においてのことであって、他国の著作権法では適用年が異なっていることに留意すべきだということが案内されています。

@DukeCSPD(Twitter, 2022/12/20)
https://twitter.com/DukeCSPD/status/1604906482813861904

January 1, 2023 is Public Domain Day: Works from 1927 are open to all!(CSPD)
https://web.law.duke.edu/cspd/publicdomainday/2023/

参考:
米国著作権法上の保護期間が終了し2021年からパブリックドメインとなる著作物(記事紹介) 2020-12-28
https://current.ndl.go.jp/car/42876

CA1232 – 「適切なバランス」を確保した米国著作権法 / 川西晶大
カレントアウェアネス No.233 1999.01.20
https://current.ndl.go.jp/ca1232