2020年12月1日、Digital Science社は、傘下のfigshareが年次報告書“The State of Open Data 2020”を公開したと発表しました。
同報告書は、オープンデータを扱う研究者の動向を調べるために、2016年以来実施されている調査の第5回目の調査結果をもとにしたものです。発表によると、研究コミュニティから約4,500件の回答が寄せられました。
今回の調査項目には、新型コロナウイルス感染症の影響についても含まれており、以下をはじめとした調査結果がまとめられています。
・回答者の32%が新型コロナウイルス感染症よる研究への大きな影響があったと回答している。
・回答者の43%が助成金を新型コロナウイルス感染症関連の研究に再利用している、あるいはする予定である。
・回答者の3分の1以上が新型コロナウイルス感染症の影響により、より多くの連携が行われると期待している。
・研究データマネジメント計画を策定したことがないと回答した人の割合は、2018年の30%から15%に半減した。
・FAIR原則を耳にしたことがないと回答した人の割合が、2018年は60%だったが、今回は39%に減少した。
・回答者の55%は、データ共有を助成金獲得の要件とするべきだと感じている。
The State of Open Data 2020 #StateOfOpenData(Digital Science, 2020/12/1)
https://www.digital-science.com/blog/news/the-state-of-open-data-2020/
The State of Open Data 2020
https://doi.org/10.6084/m9.figshare.13274744
参考:
figshare、研究データの公開に関する年次調査報告書“The State of Open Data Report 2018”を公開
Posted 2018年11月5日
https://current.ndl.go.jp/node/36971
figshare、年次報告書“The State of Open Data 2019”を公開
Posted 2019年10月24日
https://current.ndl.go.jp/node/39343
CA1818 – 研究データ共有時代における図書館の新たな役割:研究データマネジメントとデータキュレーション / 池内有為
カレントアウェアネス No.319 2014年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1818
E2052 – FAIR原則と生命科学分野における取組状況
カレントアウェアネス-E No.353 2018.08.30
https://current.ndl.go.jp/e2052