figshare、年次報告書“The State of Open Data 2021”を公開

2021年11月30日、Digital Science社は、傘下のfigshareが年次報告書“The State of Open Data 2021”を公開したと発表しました。

同報告書は、オープンデータを扱う研究者の動向を調べるために、2016年以来実施されている調査の第6回目の調査結果をもとにしたものです。発表によると、研究者から4,200件以上の回答が寄せられました。

主な結果として、以下の内容が挙げられています。

・回答者の73%が、研究データの公開を国が義務付けることを支援している。
・回答者の52%が、助成機関は助成の要件に研究データの共有を組み込むべきであると回答した。
・回答者の47%は、ジャーナルや出版社からの要求がデータ共有の動機となりうると回答した。
・回答者の約3分の1が、パンデミックの期間中、公開されている自身あるいは他者のデータの二次利用を以前よりも行ったと答えた。
・共有されているデータに関して、誤用やクレジットの欠如といった懸念が増えている。

また、報告書には調査結果の他、J-STAGE Dataの取組や生命科学分野におけるオープンデータ、研究者のデータ共有促進に関する南アフリカ・プレトリア大学の実践等の紹介・報告記事も掲載されています。

The State of Open Data 2021 – Global Attitudes towards Open Data(Digital Science, 2021/11/29)
https://www.digital-science.com/press-release/the-state-of-open-data-2021-global-attitudes-towards-open-data/

The State of Open Data 2021
https://doi.org/10.6084/m9.figshare.17061347

参考:
figshare、年次報告書“The State of Open Data 2020”を公開
Posted 2020年12月7日
https://current.ndl.go.jp/node/42699

E2271 – J-STAGE Data:オープンサイエンス時代の新たなサービス
カレントアウェアネス-E No.393 2020.06.25
https://current.ndl.go.jp/e2271

E2052 – FAIR原則と生命科学分野における取組状況
カレントアウェアネス-E No.353 2018.08.30
https://current.ndl.go.jp/e2052