英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)が「国家データ戦略」を発表

英国政府のポータルサイト“GOV.UK”に2020年9月9日付で、デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)による「国家データ戦略(National Data Strategy)」が掲載されています。

英国政府の「国家データ戦略」は、データの利活用に対して国民の信頼を得ながら、世界最先端のデータ経済の構築に向けて英国を牽引することを目的に策定されました。民間・公共の別や組織の大小を問わず、現代経済の原動力となっているデータに関して、英国政府の行動の枠組みを定めたものとして説明されています。

「国家データ戦略」では、データの最適な利活用に関する戦略の中核として、「データの基盤」「データを扱う技術」「データの可用性」「責任あるデータの運用」を定めています。また、これらの戦略の中核と関連する優先行動領域として次の5点を挙げています。

1. 経済全体におけるデータの利活用の価値を明確化する
2. 成長を促すと同時に信頼されるデータの利活用体制を構築する
3. 効率化・公共サービスの改善を目指して政府のデータ利活用のあり方を変革する
4. データを支えるインフラストラクチャーの安全・回復力を保障する
5. 国境を越えたデータの流通を支援する

DCMSは同戦略への評価等を求めて、2020年12月2日を期限とするパブリックコメントを実施しています。

UK National Data Strategy(GOV.UK,2020/9/9)
https://www.gov.uk/government/publications/uk-national-data-strategy

National Data Strategy(GOV.UK,2020/9/9)
https://www.gov.uk/government/publications/uk-national-data-strategy/national-data-strategy

UK National Data Strategy (NDS) consultation(GOV.UK,2020/9/9)
https://www.gov.uk/government/consultations/uk-national-data-strategy-nds-consultation

参考:
E2053 – EU一般データ保護規則(GDPR)と図書館への影響
カレントアウェアネス-E No.353 2018.08.30
https://current.ndl.go.jp/e2053

政府のIT戦略本部、「電子行政オープンデータ戦略」を公表
Posted 2012年7月9日
https://current.ndl.go.jp/node/21319