2010〜2018年のドイツにおけるオープンアクセス状況の調査(文献紹介)

2020年6月15日、2010年から2018年までのドイツのオープンアクセス状況に関する論文”Open Access Uptake in Germany 2010-18: Adoption in a diverse research landscape”がZenodo上で公開されました。著者はゲッティンゲン州立・大学図書館のAnne Hobert氏ら5名です。

調査は、Web of Science、Unpaywall、ISSN-Gold-OA 3.0 list、OpenDOAR等のデータを利用して実施されました。調査では45%の文献がオープンアクセスであることが報告されています。特に、分野に特化したリポジトリでの公開が最も普及しているオープンアクセスの手法であることが述べられています。一方、オープンアクセスジャーナルや機関リポジトリを利用したオープンアクセスも近年その割合が上昇していることが報告されています。

また、大学、ヘルムホルツ協会、マックスプランク協会、ライプニッツ協会、政府系研究機関、フラウンホーファー研究機構ごとのオープンアクセス状況の調査も実施しています。それぞれの機関が異なる使命をもつことから、オープンアクセス状況にもばらつきがあることが報告されています。

Hobert, A; Jahn, N.; Mayr, P.; Schmidt, B; Taubert, N. Open Access Uptake in Germany 2010-18: Adoption in a diverse research landscape. 2020.
http://doi.org/10.5281/zenodo.3892951

参考:
文献分析に基づくドイツのオープンアクセス(OA)状況に関する調査(文献紹介)
Posted 2019年5月14日
https://current.ndl.go.jp/node/38152

国・大学レベルのオープンアクセス状況の調査(文献紹介)
Posted 2020年5月29日
https://current.ndl.go.jp/node/41081