2023年7月3日、オーストラリアとニュージーランドのオープンアクセス(OA)を推進する団体Open Access Australasiaが、オーストラリアとニュージーランドにおけるオープンアクセス(OA)についての調査報告書”OAA Report: A snapshot of the open access landscape in Australia and Aotearoa New Zealand in 2022″を公開しました。
調査対象は、大学、医療機関、政府機関、非営利研究機関を含む187機関であり、各機関のOAポリシー、声明、ガイドライン、リポジトリ、オープン出版事業といった組織レベルで行われているOAの取り組みの現状について報告されています。
調査結果として、以下が挙げられています。
・各機関あたりのOAイニシアチブの数が最も多いのは大学であり、政府機関ではオープンリポジトリが使用されている。
・医療機関と非営利機関では、組織レベルでのOAの実践は少ない。
・リポジトリは大学で広く普及しており、政府の研究機関も出版物、灰色文献、データを保管するためによく使用しているが、医療機関、非営利研究機関ではほとんど普及していない。
・OA出版事業は主に大学によって行われている。
・組織レベルでのOAの実践とOA出版物の成果の間に、明らかな関連性は見つからなかった。
OAA Report: A snapshot of the open access landscape in Australia and Aotearoa New Zealand in 2022(Open Access Australasia, 2023/7/3)
https://oaaustralasia.org/2023/07/03/oaa-report-a-snapshot-of-the-open-access-landscape-in-australia-and-aotearoa-new-zealand-in-2022/
Open access initiatives by research active institutions in Australia and Aotearoa New Zealand: a snapshot of the landscape in 2022.(zenodo, 2023/6/26)
https://doi.org/10.5281/zenodo.8081167
参考:
オーストラリアの大学図書館が促進、支援するオープン出版の事例集が公開[2022年12月2日]
https://current.ndl.go.jp/car/167299