2019年7月10日、東京都台東区の国際西洋美術館が、同館において、国際シンポジウム「カタログ・レゾネ──デジタル時代のアーカイヴとドキュメンテーション」を開催します。
19世紀フランス美術に関するカタログ・レゾネ編纂拠点として世界的に有名なウィルデンスタイン・プラットナー研究所と国立西洋美術館による共催です。
デジタル時代において一層の重要性を増しつつあるカタログ・レゾネ(特定の芸術家や美術館、コレクションの全作品を網羅した書物)に着眼点を置きつつ、その編纂過程で重要な役割を果たすアーカイヴ資料、ドキュメンテーション資料について多様な視点から考察するシンポジウムです。美術史研究の視点からアプローチすることで、従来アーカイヴの文脈では等閑視されてきた新しい論点の提示を試みるとしています。
料金は無料ですが、定員は先着90人(事前の申し込みが必要)です。
内容は以下の通りです。
・エリザベス・ゴレイエブ氏(ウィルデンスタイン・プラットナー研究所所長)
「ウィルデンスタイン・プラットナー研究所──デジタル世代に向けての新しいカタログ・レゾネとアーカイヴ調査」
・フロランス・ソニエ氏(ウィルデンスタイン・プラットナー研究所パリ事務所長)
ソフィ・ピエトリ氏(ウィルデンスタイン・プラットナー研究所アーカイヴ部門長)
パスカル・ペラン氏(ウィルデンスタイン・プラットナー研究所研究部門長)
「アーカイヴと資料、ドキュメンテーション──デジタル時代における収集・分析・活用」
・ポール=ルイ・デュラン=リュエル氏(デュラン=リュエル画廊アーカイヴ)
「デュラン=リュエル画廊とそのアーカイヴ」
・陳岡めぐみ氏(国立西洋美術館主任研究員)
川口雅子氏(国立西洋美術館情報資料室長)
「ミュージアム・ドキュメンテーションと『松方コレクション 西洋美術全作品』編纂」
・山梨絵美子氏(東京文化財研究所副所長)
「矢代幸雄の東洋美術総目録構想とデジタル時代の美術アーカイヴ」
・竹内順一氏(東京芸術大学名誉教授/茶道美術史家)
「空前絶後のカタログ・レゾネ『大正名器鑑』──茶道具名物記の歴史を踏まえて」
国際シンポジウム「カタログ・レゾネ──デジタル時代のアーカイヴとドキュメンテーション」(国立西洋美術館)
https://www.nmwa.go.jp/jp/events/index.html?fbclid=IwAR34xg8mzcLwdg0kEmZekyVmEtV_x8hIjG5QcA6ZEs5akHKMkjaiExXk1X4#2019catalogue_raisonne
参考:
E1641 – 来たるべきアート・アーカイブとは<報告>
カレントアウェアネス-E No.273 2014.12.24
http://current.ndl.go.jp/e1641
CA1852 – 芸術資料とアーカイブ/ドキュメンテーション / 嘉村哲郎
カレントアウェアネス No.324 2015年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1852