大学図書館のレファレンスサービスにおけるチャットボットの利用に関する調査報告(文献紹介)

大学図書館の問題・課題に焦点を当てた国際的な査読誌The Journal of Academic Librarianshipの52巻1号に、大学図書館のレファレンスサービスにおけるチャットボットの利用に関する調査報告“Chatbots for reference services in academic libraries: Applications and trends”が掲載されています。著者は、カナダ・ウィンザー大学レディ図書館のGuoying Liu氏と中国・北京大学図書館のShu Liu氏です。

この記事では、世界の31の大学図書館(中国本土23、カナダ2、米国2、オーストラリア1、韓国1、ニュージーランド1、香港特別行政区1)のチャットボットを対象に、パフォーマンス、応答性、倫理的な透明性を評価したとあります。

主に次のような結果が示されています。

・ チャットボットの導入率は概して低く、地域によって開発状況に大きなばらつきがある。
・ 94%が人工知能(AI)型又はAI型とルールベース型とのハイブリッド式で、42%が多言語に対応している。
・ 意味解釈(semantic interpretation)と推奨(recommendation)機能の品質には大きなばらつきがある。
・ プライバシーポリシーを開示しているものは13%のみ。

なお、この記事には、多くの文献を対象とした文献レビューが掲載されています。

Liu, Guoying; Liu, Shu. Chatbots for reference services in academic libraries: Applications and trends. The Journal of Academic Librarianship. 2026, 52(1).
https://doi.org/10.1016/j.acalib.2025.103197

参考:
CA2094 – 海外の国立図書館におけるAIの利活用について / 井尻和雅, 里見航
カレントアウェアネス No.366 2025年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2094

CA2084 – 動向レビュー:日本の図書館におけるチャットサービスの導入について / 松野南紗恵
カレントアウェアネス No.364 2025年06月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2084