2014年8月14日、Springerが、同社の提供する会議録に自動論文生成ソフトSCIgenで作成されたペーパーが含まれていたことについて、最終報告書を公開しました。
Springer社は、2014年2月11日に、コンピュータ科学と工学の会議録16件について、SCIgenで作成された疑いがあるとの警告を受けており、これについて調査を行った結果を報告したものとのことです。最終的に、2010年から2014年の間に出版された工学分野とコンピュータ科学分野の4つの会議録シリーズにおいて、15の会議の18本のペーパーについて、SCIgenででたらめに作成された論文であると結論づけたとのことです。コンピュータ科学および工学分野の35万件のその他のファイルについては、厳密な調査の結果、でたらめなものはないということが確認されたとのことです。
SCIgenの検知システムの導入等、質を保つための今後の対応策なども示されているようです。
報告書の“Appendix D”に取り下げられたペーパーの一覧が掲載されています。
Final Report on SCIgen-generated papers in conference proceedings published by Springer (Springer, 2014/8/14)
http://resource-cms.springer.com/springer-cms/rest/v1/content/32044/data/Springer%27s+final+SCIgen+report
参考:
SpringerとIEEE、機械生成されたでたらめな論文120本以上をプラットフォームから削除
Posted 2014年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/25553
「査読なんか怖くない?」 Science誌にオープンアクセス雑誌の査読に関する実験報告
Posted 2013年10月8日
http://current.ndl.go.jp/node/24548
わざと投稿された無意味な論文を受理してしまったOA誌の編集長辞任
Posted 2009年6月16日
http://current.ndl.go.jp/node/13264