英国工学技術学会(IET)、IEEE、Elsevierが共同で会議録掲載論文の質に関する提言(ドラフト版)を公開

2014年11月26日、英国の工学技術学会(IET)とIEEE、Elsevierが協働し、会議録掲載論文の質に関する提言(” Recommended Practices to Ensure Conference Content Quality”)のドラフト版を作成したことが発表されました。

この提言は国際会議や研究会の会議録に掲載される論文の質を高めることを目的に策定されたものです。IETのプレスリリースでは、質の低い論文を会議録に掲載することは、その著者や会議主催者、スポンサー、営利・非営利の出版社、論文が収録されるリポジトリの価値を貶めることになるとしています。今回発表されたドラフト版では、会議録掲載論文は会議のスコープと関連していること、掲載する論文の質に関する明示、論文の選択と査読、営利・非営利出版者が会議録の刊行を引き受ける場合の論文の質のチェックなど、4項目に関し提言が述べられています。

IET and key publishers address need to improve conference content quality(The IET、2014/11/26付け)
http://www.theiet.org/policy/media/press-releases/20141126.cfm

参考:
SpringerとIEEE、機械生成されたでたらめな論文120本以上をプラットフォームから削除
Posted 2014年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/25553

Springer、同社の会議録に自動論文生成ソフトSCIgenで作成されたペーパーが含まれていたことについての報告書を公開
Posted 2014年8月18日
http://current.ndl.go.jp/node/26821

CA1829 – 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤翔 カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1829