米国の著作者団体、HathiTrustによるデジタル化の適法性についての判断を求める文書を裁判所に提出

米国の大学図書館等によるデジタル化資料のリポジトリHathiTrust等に対して著作権侵害の訴訟を起こしている米国の著作者団体Authors Guildは、2012年2月28日付けで、裁判所に対し、HathiTrustの行為の適法性についての判断を求める文書を提出しています。文書では、HathiTrustの行為は、米国著作権法第108条で規定されている図書館での複製等が認められる場合を超えたものであり、またフェアユースにも該当しないと主張し、その行為の適法性について、一部判決(partial judgement)を求めたものです。

Plaintiffs Seek Fair Use Ruling in Mass Book Digitization Case(Authors Guildのブログ 2012/2/29付けの記事)
http://blog.authorsguild.org/2012/02/29/plaintiffs-seek-fair-use-ruling-in-mass-book-digitization-case/

図書館での書籍大量電子化はフェアユースではない~米著作者団体が申し立て(INTERNET Watch 2012/3/1付けの記事)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120301_515724.html

GBS: Authors Guild Goes for an Early Knockout(The Laboratorium 2012/3/4付けの記事)
http://laboratorium.net/archive/2012/03/04/gbs_authors_guild_goes_for_an_early_knockout

参考:
北米研究図書館協会(ARL)、孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表
http://current.ndl.go.jp/node/19084

E1217 – 米著作者団体等が共同デジタルリポジトリHathiTrust等を提訴
http://current.ndl.go.jp/e1217

CA1760 – デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust―図書館による協同の取り組み/ 田中 敏
http://current.ndl.go.jp/ca1760