2023年8月3日、米・マサチューセッツ工科大学出版局(MIT Press)が、MIT Pressが取り組むビジネスモデルである“Direct to Open”(D2O)により、学術単行書・選集(edited collections)計82点を2023年分としてオープンアクセス(OA)で公開することを発表しました。
D2Oは、図書館の共同出資によって学術単行書の持続可能なOA化を実現するための枠組みで、2021年に発足しました。発表の中では、D2Oの2年目には322の図書館(前年比33%増)がD2Oに参加したことや、MIT Pressが新たに米国の大学コンソーシアムBig Ten Academic Alliance(BTAA)等と一括契約を締結したことなどが報告されています。
ウェブページには、すでにOA化されたものも含め、2023年にOA化される学術単行書等82点の全タイトルが掲載されています。D2Oモデル全体としては、これまでに160点以上の学術単行書等がOA化されているとあります。
MIT Press’s Direct to Open (D2O) achieves second year goal, opens access to eighty-two new books in 2023(MIT Press, 2023/8/3)
https://mitpress.mit.edu/mit-presss-direct-to-open-d2o-achieves-second-year-goal-opens-access-to-eighty-two-new-books-in-2023/
Direct to Open(MIT Press)
https://mitpress.mit.edu/direct-to-open
参考:
米・マサチューセッツ工科大学出版局、2022年春刊行の学術単行書等を“Direct to Open”(D2O)モデルによりオープンアクセスで出版 [2022年03月15日]
https://current.ndl.go.jp/car/45785
米・マサチューセッツ工科大学出版局、“Direct to Open”(D2O)に関するホワイトペーパーを公表:図書館の共同出資により学術単行書の持続可能なオープンアクセス(OA)化を実現するためのプログラム [2022年01月24日]
https://current.ndl.go.jp/car/45522
米・マサチューセッツ工科大学出版局、図書館の共同出資により学術単行書の持続可能なオープンアクセス(OA)化を実現するためのプログラム“Direct to Open”(D2O)を開始 [2021年03月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/43494
E2518 – D2O:大学出版局と図書館の連携による学術単行書のOA化モデル
カレントアウェアネス-E No.439 2022.07.21
https://current.ndl.go.jp/e2518