英・UKRI、R&I研究助成における査読プロセスに関する調査報告書“Review of Peer Review”を公開

2023年7月3日、英国研究・イノベーション機構(UKRI)が、R&I研究助成における査読プロセスに関する調査報告書“Review of Peer Review”を公開していました。

研究文化の観点から査読が検証されており、報告書は査読プロセスの最適化と革新を目指す全ての資金提供者にとってのリソースであるとしています。

調査では、学術文献と灰色文献を含む文献調査、UKRIスタッフの調査、英国をはじめとする研究助成機関等の代表に対するインタビューが実施されました。申請1件あたりの査読者数の増減といった査読プロセスの微調整から、部分的な無作為化、査読の省略といった根本的な変更を含む38の介入(intervention)について、その目的を7つに分類しながら、それぞれが何のために有用なのか、またどのような欠点や危険を伴うのかについて検証されています。

報告書の最後では、R&I研究助成に関わる組織のための推奨事項が示されています。

Review of peer review published(UKRI, 2023/7/3)
https://www.ukri.org/news/review-of-peer-review-published/

Review of peer review [PDF:101ページ]
https://www.ukri.org/wp-content/uploads/2023/07/UKRI-060723-Review-of-peer-review-Final-report-revs-v2.pdf

参考:
研究助成審査に根強く残る人種バイアス マイノリティの研究者は助成審査が通りにくい(米国) [2015年11月24日]
https://current.ndl.go.jp/car/30044

CA1829 – 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤翔 カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1829