2023年3月30日、Ithaka S+Rが、報告書“Ithaka S+R US Library Survey 2022”を公開しました。Ithaka S+Rが 3年ごとに実施している、米国の大学図書館指導者層を対象とした意識調査に基づくものです。
報告書によると、全米にある非営利の4年制大学の図書館長等を対象として2022年秋に調査が行われ、対象者全体の42%となる612の回答を得たとあります。今回の調査では、過去の調査項目に加えて、リモート/ハイブリッド学習、人材確保、研究データ管理に関する質問が新たに追加されたほか、オープンアクセスや多様性・公平性・包摂性とアクセシビリティ(DEIA)に関する調査範囲が拡大されたとあります。
主な調査結果として以下などが挙げられています。
・優先順位は資料収集からサービスへと変化し続けている
・約半数が、図書館の価値提案について大学のリーダーを説得することが課題であると回答している
・情報リテラシーが昨今のニーズに追いついていない可能性がある
・多くの図書館長は、人材管理や採用の課題に取り組んでいる
・図書館と機関のDEIAへの取組に対する信頼は薄れてきている
Findings from the Most Recent US Library Survey(Ithaka S+R, 2023/3/30)
https://sr.ithaka.org/blog/findings-from-the-most-recent-us-library-survey/
Hulbert, I.G. US Library Survey 2022: Navigating the New Normal. Itaka S+R. 2023.
https://doi.org/10.18665/sr.318642
参考:
米・ITHAKA S+R、大学図書館の指導者層の意識調査2019年版を公開 [2020年04月14日]
https://current.ndl.go.jp/car/40769