米・ITHAKA S+R、大学図書館の指導者層の意識調査2019年版を公開

米・Ithaka S+Rは、2020年4月2日付けのブログ記事で、報告書“Ithaka S+R US Library Survey 2019”を同日公開したことを紹介しています。Ithaka S+Rが 3年ごとに実施している、米国の大学図書館指導者層を対象とした意識調査に基づくものです。

報告書本文によれば、全米にある非営利の4年制大学の図書館長等を対象として2019年秋に調査が行われ、対象者全体の46%となる662の回答を得たとあります。主な調査結果として、業務の優先順位がコレクションからサービスへとシフトし続けていること、電子書籍への支出が上昇し紙の書籍とほぼ同じ水準であること、回答者の半数が今後5年の間に大規模なパッケージ契約を中止する可能性が高いと考えていることなど、8点を挙げています。

ブログ記事では、調査実施後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により大学図書館を含む高等教育全体の計画に大きな変更が生じていることに触れ、今回の調査結果が、変更前に最も重要であった事項のスナップショットとして機能することを願うと述べています。また、2020年後半にフォローアップ調査を実施予定とあります。

The Latest US Library Survey(Ithaka S + R, 2020/4/2)
https://sr.ithaka.org/blog/the-latest-us-library-survey/

Ithaka S + R US Library Survey 2019(Ithaka S + R)
https://doi.org/10.18665/sr.312977

参考:
米・ITHAKA S+R、大学図書館の指導者層の意識調査2016年版を公開
Posted 2017年4月5日
https://current.ndl.go.jp/node/33790

E1560 – 大学図書館の指導者層の意識調査(米国)
カレントアウェアネス-E No.258 2014.04.24
http://current.ndl.go.jp/e1560