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カレントアウェアネス
No.317 2013年9月20日
CA1801
「博士論文のエンバーゴを最大6年間に」:
米国歴史学協会の声明とその反響
関西館図書館協力課:菊池信彦(きくちのぶひこ)
はじめに
2013年7月22日、米国歴史学協会(American Historical Association:AHA)は、7月19日のAHA理事会で承認された声明を発表した(1)。声明は、歴史学の博士論文のオープンアクセス(OA)化に関するもので、大学院および大学図書館へ向けて発せられたものである。その内容をめぐっては、発表直後から様々なメディアで意見が飛び交う事態となった。
日本では学位規則の改正によって、2013年4月1日以降の博士論文は原則としてインターネットを利用して公表されることとなっている(E1418参照)。そのため、前提の異なる米国での議論がそのまま日本に当てはまるわけではない。だが一連の議論は、歴史学、より広く言えば人文学にとってのOAをめぐり様々な意見を噴出させたものとして注目に値するものだろう。人文学におけるOAを考える一つの題材として、声明の内容とその反響を紹介する。
1. 米国歴史学協会とは:概要と最近の活動
AHAの声明内容の紹介に入る前に、そもそもAHAとはどのような組織なのかを簡単に触れておきたい。
AHAとは、歴史学研究の促進を目的に1884年に設立された、米国を代表する歴史学の学会組織である。会員数は米国内外併せて約14,000人で、会員は大学所属の研究者だけでなく、博物館や図書館等の職員、学校教員、在野の研究者等と幅広い。AHAは、学術雑誌“American Historical Review”等の刊行事業、学校教育用資料の作成等の教育活動、歴史学研究者のためのアドヴォカシー活動、年次大会の開催やソーシャルメディアによる会員ネットワークの維持の4つを主な活動領域と定めている(2)。
多岐にわたる活動を行っているAHAだが、最近の活動の中で今回の声明に関連するものとして、次の2点を紹介しておきたい。
1つ目は、2012年9月24日に発表された、学術雑誌の投稿料モデルによるOA化、いわゆる「ゴールドOA」を憂慮した声明である(E1352参照)(3)。これは、9月4日のAHA理事会において全会一致で承認されたもので、学術雑誌のOA化に関する議論が人文・社会科学系とは大きく異なる、自然科学系の枠組みに基づいたものであることを懸念するとともに、ゴールドOAへの傾斜が著しいOAの議論に憂慮を示したものであった。
2つ目が、いわゆる若手研究者問題への対応である(CA1790参照)。日本と同様、米国においても人文系若手研究者の研究職への就職が厳しい現状にある。AHAは年次大会でこの問題を取り上げたセッションを設けたり、月刊誌“Perspectives on History”で度々若手研究者のキャリアパスをテーマとしたエッセイを掲載するなどしている。2013年1月からは米国現代言語協会(Modern Language Association)とともに、博士号取得者のノンアカデミックキャリアへの意識改革を目的とした共同プロジェクトを進めている(4)。
2. AHAの声明の内容
それでは、AHAが7月22日に発表した声明について見て行きたい。声明は冒頭次のように始まる。
「米国歴史学協会は、歴史学の電子版博士論文のエンバーゴ(訳者註:オンライン公開の保留期間のこと)を最大6年間まで認めるポリシーを採用することを、大学院課程および大学図書館に対して強く要請する。多くの大学では図書館に所蔵されている博士論文のハードコピーをもはや保存していないために、ますます多くの機関で全ての博士論文をオンラインで公開するよう求められるようになっている。そしてそれによって、読みたいと思う者が無料でアクセスできる状態となっている(5)。」
ここでは各大学単位でOAが進みつつある状況が背景として示されている(CA1753参照)。しかし、AHAは2012年9月の声明と同じように、その傾向をそのまま歓迎してはいない。AHAは上の引用文に続けて、博士論文がインターネット公開されることで多くの大学出版局がそれらの論文を元にした研究書の刊行を渋ることとなり、「その結果として、博士号取得直後に博士論文をオンラインで公開しなくてはならない学生は、処女作を刊行する上で深刻な不利益を被ることになる」との懸念を示している(6)。
だがその懸念は若手研究者の執筆機会の問題のみに限定されてはいない。AHAはその機会の喪失が若手研究者のキャリアに影響を及ぼすものであるとし、その理由について、研究者にとっての登竜門となる大学のテニュア委員会の多くで、博士号取得後6年間に刊行された研究書が評価に使われているためと説明している。AHAがエンバーゴを最大6年間にと求めた理由がここにある。
AHAは声明の中で、「歴史学はこれまで本に基づいた学問であったし、また今もそうである(7)」と歴史学の拠って立つところを改めて確認している。そしてその上で、新たに得られた学術成果の発信のタイミングと、若手研究者が博士論文をさらに練り上げて刊行するまでの期間という2つのバランスをとることを目指したのだと説明している。
声明の内容からは、前章で紹介したOAに対する慎重な姿勢と若手研究者の就職への配慮というAHAの姿勢を見ることができるだろう。また声明のポイントは歴史学にとっての本の重要性にあると言える。
3. AHAの補足説明:Q&Aとクロノン元会長の記事から
声明が発表されると、その直後から様々な意見がAHAに寄せられた。AHAはそれらに答えるべく、声明発表から2日後の7月24日にQ&A形式の記事(8)を公開している。ここでは声明発表後の補足説明を元に、さらに詳しくAHAの考えを見ていきたい。
Q&Aの冒頭では、「AHAは博士課程の院生に対して博士論文をエンバーゴするよう推奨しているのか」との質問に対し、AHAは、声明はあくまで論文をいつ公開するかの選択権を執筆者に与えるよう、大学と大学図書館に対して柔軟な対応を求めたものだと答えている。前章冒頭の引用部分では誰に対して認めるのかが不明瞭な表現であったが、ここで軌道修正を図っている。またこれに関連した質問に、「この声明は博士論文をOA化することに反対するよう推奨するものではないのか」という項目があるが、これにはAHAは“No”と答えている。AHAは大学が全ての博士論文を即座にOA化することを求めていることに反対しているのだという。
また、「大学出版局がOAの博士論文を元にした研究書の刊行に難色を示すというのはどのような根拠に基づくのか」という質問に対しては、「この声明はAHAのメンバーといくつかの出版社の編集者との直接の意見交換から得られたものだ(9)」と回答している。また、この回答箇所では、声明とほぼ時を同じくして発表されたCollege & Research Libraries誌(vol. 74, no. 4)の掲載論文(10)にも言及している。その論文は、2011年に行われたオンライン調査の結果を元に、人文・社会科学系において博士論文をOAにすると、その内容を雑誌論文や研究書として出版する機会は減るのかどうかを明らかにしたものである。AHAは、批判者がその論文を元にしてAHAの懸念を行き過ぎだと述べていることに対し、同じくこの論文のデータを元に反論している。曰く、「大学出版局の43.9%がOAの博士論文を元にした投稿を歓迎するかは『場合による』と回答し、『いつでも歓迎する』と答えたのはわずか9.8%に過ぎないではないか(11)」と。AHAは、「学生がOAからのオプトアウトを望むには十分な根拠がある」と結んでいる(12)。
その他に、「なぜAHAは評価のあり方そのものに対して闘おうとしないのか」という意見に対しては、AHAはこれまで研究成果の評価に関しては様々な基準を示し、多様な評価のあり方を支持し続けてきた、だが同時に今日テニュアを獲得したいと望む多くの若手研究者には現実に単著執筆が必須であることを認めねばならない、声明はその若手研究者を守るためのものなのだと答えている。
Q&Aの公開から2日後の7月26日、AHAは今度はクロノン(William Cronon)元会長の記事をウェブサイトに掲載している(13)。AHA名義の記事ではないが、AHA支持の論調と掲載のタイミングから、AHAの意見を代弁したものと考えられるだろう。
クロノン氏は、歴史学の成果を電子媒体で刊行することを否定するつもりはないとし、むしろ個人としては歴史書の電子化への移行を支持すると再三にわたって述べている。つまり、本が電子版となることを問題視しているのではなく、本が電子版になり即座に公開されることが問題だというわけである。この議論は、「歴史学はこれまで本に基づいた学問であったし、また今もそうである(14)」という声明の記述が紙媒体への固執と捉えられたことに対する反論となっている。
クロノン氏の議論は、AHAの声明と同様に、OAの考え方が論文を主体とした学問に基づいており、本を重視する歴史学のあり方を踏まえていないことへの不満に裏打ちされている。そのため、クロノン氏は「この議論は研究者の評価や若手研究者のキャリアの問題だけに限られるものではない」と言い(15)、研究者人生の最も貴重な時期にある歴史研究者が、単著を執筆するという機会が失われることで、研究者にとっての不可欠な能力を育成する機会が失われることに最も強い懸念を示している。
若手研究者のキャリアに影響を与えるがゆえに本の執筆機会を奪いかねないOA化を憂慮したAHAの声明に対し、クロノン氏の記事は若手研究者のキャリアへの影響と同程度に執筆機会の喪失を案じたものとなっている。両者の論は力点がやや異なるものの、本を重視する姿勢は共通しており、それゆえ「この問題は、研究者がそれぞれ望む方法で成果を共有できるように、選択肢の多様性を守ることに向けられているのだ(16)」とする結論も同じである。
4. 反響
声明への反響は、声明のコメント欄(8月29日現在で133件)や各種メディア、Twitter、ブログ等で見ることができる。それらの反響については、History@Work(17)やミシガン大学図書館の出版局のブログ(18)、そしてOpen History(19)等でまとめ記事が掲載されているほか、Twitterではハッシュタグ“#AHAgate”(20)が使われ、関連のツイートを一覧できる。ここでは、研究者の賛否と図書館界からの意見を見ていきたい。
まずはAHAを支持する意見から。アラバマ大学で米国の宗教文化について教えるアルトマン(Michael J. Altman)氏は、AHAの声明後に公開したブログ記事で、博士論文をエンバーゴした理由に関し次のようなエピソードを紹介している(21)。それによると、知り合いの若手研究者が皆、出版社から、博士論文を元にした本を図書館が買ってくれないので、博士論文が元であることを隠すようにしてほしいと言われたという。OAで手に入る研究書を財政事情の厳しい図書館が購入することはないというのがその理由とされており、アルトマン氏は博士論文をさらにブラッシュアップして本にまとめたいと考えていることから、その意見に従ってエンバーゴにしたのだという。同様の意見は、AHAの声明のコメント欄(22)やイェール大学の博士課程院生であるハッテム(Michael D. Hattem)氏のブログ記事にも認められる(23)。AHAの懸念を裏付ける現実から、若手研究者らがAHAを支持する事態となっている。
もちろん、だからといって全ての若手研究者がAHAの声明に賛同しているわけではない。例えば、米国議会図書館(LC)のデジタルアーキビストで、ジョージメイソン大学の博士課程院生であるオーウェン(Trevor Owens)氏は、AHAの発表後いち早く「AHAの奇妙なる世界」と題した記事をブログに掲載している。そこでは、そもそもの問題は研究者評価が商業出版した研究書に基づいていることにあるのではないか等、7つの論点を指摘している(24)。
批判は若手研究者からだけではない。プリンストン大学教授のベル(David A. Bell)氏は、博士論文をエンバーゴにしても若手研究者の評価に関わる問題は解決しないとして、むしろこれまでのテニュア審査のあり方を変えるべきではと説いている(25)。
その他には、学術成果がデジタル媒体で公表される時代にあって印刷本に固執し続けることは、歴史学の学術成果を周辺的な存在にすることに繋がるとの意見や、個々の読者がOAの博士論文の方を研究書よりも好む確たる根拠はあるのか等の疑問が呈されたりもしている(26)。
最後に図書館界からの意見を紹介したい。ユタ大学のJ. Willard Marriott図書館のアンダーソン(Rick Anderson)氏は、博士論文をOAにするとユーザがオンラインで利用するから本が売れなくなるというAHAの主張に対し、研究書の一番の購入者は個別の読者ではなくむしろ図書館だと指摘する(27)。ただ一方でアンダーソン氏は、AHAの論拠については批判者側も確たるデータを持っているわけではないので、調査が必要だとも述べている。
オハイオ州立大学図書館は、先述のアルトマン氏がエンバーゴにした理由にも登場した、OAにした博士論文を元にした研究書を図書館は購入するかどうかという点について、同館ではOAの博士論文を元にした本を買わないというポリシーは定めていないものの、図書館の予算が伸び悩んでいる現状を考えれば“合理的な”対応をとらざるを得ないとする、収集部門の責任者の声を紹介している(28)。
前段に関わる別の論点には、博士論文のOA化によって出版社がそれをもとにした研究書の刊行を渋るという点の妥当性を問うものがある。これに関しハーバード大学出版局は、若手研究者の処女作の質にはこだわりがあり、博士論文がOAで公開されているかどうかは関係ないとブログで明かしている。さらに、AHAの声明が論じなかったポイントとして、OAで公開することで若手研究者が出版社との契約の糸口を探っている可能性があると指摘し、実際に同出版局の編集者が、刊行論文やカンファレンスプログラム、Twitterやブログ等から、本になりうる新たな研究をいつも探していると紹介している(29)。また、デューク大学図書館の学術コミュニケーション局のスミス(Kevin Smith)氏は、AHAの根拠が「いくつかの出版社」や「ある編集者」らの意見だとしている点を曖昧すぎると批判し、そもそも博士論文の販売は電子学位論文登場以前の1970年代からUMI社やProQuest社が行っていたのであり、博士論文のOA化はいまさら問題にすることかと指摘する(30)。
このように様々な論点が噴出しているが、結局のところ、AHAのいう「博士論文のOA化→(個人や図書館が)研究書を買わなくなる→出版社が出版を渋る」という図式を裏付ける、あるいは否定する確たるデータが存在しないために、AHAにせよ批判者にせよそれぞれの実体験に基づく範囲内でしか議論できていない。今回たまたまAHAの声明発表にCollege & Research Libraries誌の論文の刊行が重なったためその論文が言及されているが、やはりアンダーソン氏がいうようにAHAの論拠、すなわちOAが人文学の研究書の出版に与える影響を調査する必要があるだろう。
おわりに
AHAの声明は、OAの議論が本を重視する歴史学の事情を考慮したものになっておらず、OA方針の浸透により本の執筆機会が失われることを、ひいては若手研究者へのキャリアへの影響があることを案じたものであった。そしてそれに対する批判は、OAの波に対してAHAが執った対応の方向性やAHAの声明の根拠に向けられているが、特に後者についてはAHAも批判者側も明確なデータに基づいた議論にはなっておらず、水掛け論の様相を呈したものとなっている。
もとより筆者はAHAの声明の是非を判断する立場にはない。だが、史学畑の出身者として最後に一つ補足しておくとすれば、なぜAHAが本をそこまで重視したのか、歴史学において本を書くことがなぜここまで重視されているのかという点である。歴史研究者にとって本を書く、すなわち歴史叙述という行為は、個々の論文では難しい、歴史像の構築を目指して行われる歴史研究の営みである。したがって本がダメなら論文でといったように、容易に代替されうるようなものではない。それへの理解があって初めてAHAやクロノン氏の危機感を理解することができるだろう。
AHAの声明に端を発した一連の議論が遠く太平洋を越えて我々に投げかけるのは、人文学にとってOAがただ成果をオープンにすれば皆が幸せになるという単純なものではないということである。人文学におけるOAの議論は、人文学にとってのOAを理解したその先に、初めて地平が開かれている。
(1) American Historical Association. “American Historical Association Statement on Policies Regarding the Embargoing of Completed History PhD Dissertations”. AHA Today. 2013-07-22.
http://blog.historians.org/2013/07/american-historical-association-statement-on-policies-regarding-the-embargoing-of-completed-history-phd-dissertations/, (accessed 2013-08-29).
(2) “About Us”. American Historical Association.
http://www.historians.org/info/index.cfm, (accessed 2013-08-29).
(3) American Historical Association.“AHA Statement on Scholarly Journal Publishing”. AHA Today. 2012-09-24.
http://blog.historians.org/2012/09/aha-statement-on-scholarly-journal-publishing/, (accessed 2013-08-29).
(4) “New AHA Initiatives Will Examine Teaching and Learning, Career Paths”. American Historical Association. 2013-01-02.
http://www.historians.org/Perspectives/issues/2013/1301/New-AHA-Initiatives-Will-Examine-Teaching-and-Learning-Career-Paths.cfm
また、米国現代言語協会との共同成果の一つとして、ノンアカデミックキャリアへと進んだ歴史研究者の動画インタビューシリーズが“What I Do: Historians Talk about Their Work”と題して8月6日に公開された。
Reut, Jennifer. “What I Do: Historians Talk about Their Work”. AHA Today. 2013-08-07.
http://blog.historians.org/2013/08/what-i-do-historians-talk-about-their-work/, (accessed 2013-08-26).
(5) American Historical Association. “American Historical Association Statement on Policies Regarding the Embargoing of Completed History PhD Dissertations”. AHA Today. 2013-07-22.
http://blog.historians.org/2013/07/american-historical-association-statement-on-policies-regarding-the-embargoing-of-completed-history-phd-dissertations/, (accessed 2013-08-29).
(6) Ibid.
(7) Ibid.
(8) American Historical Association. “Q&A on the AHA’s Statement on Embargoing of History Dissertations”. AHA Today. 2013-07-24.
http://blog.historians.org/2013/07/qa-on-the-ahas-statement-on-embargoing-of-history-dissertations/, (accessed 2013-08-29).
(9) Ibid.
(10) Ramirez, Marisa L., et al. Do Open Access Electronic Theses and Dissertations Diminish Publishing Opportunities in the Social Sciences and Humanities? Findings from a 2011 Survey of Academic Publishers. College & Research Libraries, 74(4), p. 368-380.
http://crl.acrl.org/content/74/4/368.full.pdf+html, (accessed 2013-08-29).
(11) American Historical Association. “Q&A on the AHA’s Statement on Embargoing of History Dissertations”. AHA Today. 2013-07-24.
http://blog.historians.org/2013/07/qa-on-the-ahas-statement-on-embargoing-of-history-dissertations/, (accessed 2013-08-29).
(12) Ibid.
(13) Cronon, William. “Why Put at Risk the Publishing Options of Our Most Vulnerable Colleagues?”. AHA Today. 2013-07-26.
http://blog.historians.org/2013/07/why-put-at-risk-the-publishing-options-of-our-most-vulnerable-colleagues/, (accessed 2013-08-29).
(14) Ibid.
(15) Ibid.
(16) Ibid.
(17) “Embargoing digital dissertations: A round-up of the discussion so far”. History@Work. 2013-07-25.
http://publichistorycommons.org/embargoing-digital-dissertations/, (accessed 2013-08-29).
(18) “What We’re Reading: #AHAgate”. Michigan Publishing News. 2013-07-24.
http://www.publishing.umich.edu/2013/07/24/what-were-reading-ahagate/, (accessed 2013-08-29).
(19) “Open History vol. 1: AHAgate & Open Access”. Open History.
http://collections.conversary.com/forums/216483-vol-1-ahagate, (accessed 2013-08-29).
(20) “#AHAgate”. Twitter.
https://twitter.com/search?q=%23AHAgate&src=typd, (accessed 2013-08-29).
(21) “Why I Embargoed My Dissertation”. Michael J. Altman. 2013-07-24.
http://michaeljaltman.net/2013/07/24/why-i-embargoed-my-dissertation/, (accessed 2013-08-29).
(22) American Historical Association. “American Historical Association Statement on Policies Regarding the Embargoing of Completed History PhD Dissertations”. AHA Today. 2013-07-22.
http://blog.historians.org/2013/07/american-historical-association-statement-on-policies-regarding-the-embargoing-of-completed-history-phd-dissertations/#comment-23550, (accessed 2013-08-29).
(23) Hattem, Michael D. “A PhD Student’s Case for Embargoes”. The Junto. 2013-07-29.
http://earlyamericanists.com/2013/07/29/a-phd-students-case-for-embargoes/, (accessed 2013-08-29).
(24) “Notes toward a Bizarro World AHA Dissertation Open Access Statement”. Trevor Owens. 2013-07-22.
http://www.trevorowens.org/2013/07/notes-toward-a-bizarro-world-aha-dissertation-open-access-statement/, (accessed 2013-08-29).
この問いかけに対するAHAの回答は既に第2章でみたとおりである。
(25) Bell, David A. “An Embargo on Dissertations Will Not Solve the Bigger Problem”. The Chronicle of Higher Education. 2013-08-07.
http://chronicle.com/blogs/conversation/2013/08/07/an-embargo-on-dissertations-will-not-solve-the-bigger-problem/, (accessed 2013-08-29).
(26) Patton, Stacey. “Scholarly Group Seeks Up to 6-Year Embargoes on Digital Dissertations”. 2013-07-24.
http://chronicle.com/article/Scholarly-Group-Seeks-Up-to/140515/, (accessed 2013-08-29).
(27) Anderson, Rick. “Dissertation Embargoes and the Rights of Scholars: AHA Smacks the Hornet’s Nest”. Scholarly Kitchen. 2013-07-26.
http://scholarlykitchen.sspnet.org/2013/07/26/dissertation-embargoes-and-the-rights-of-scholars-aha-smacks-the-hornets-nest/, (accessed 2013-08-29).
(28) Schlosser, Melanie. “Library acquisitions and ETDs”. Digital Scholarship @ The Libraries. 2013-07-26.
http://library.osu.edu/blogs/digitalscholarship/2013/07/26/library-acquisitions-and-etds/, (accessed 2013-08-29).
(29) “Can’t Find It, Can’t Sign It: On Dissertation Embargoes”. Harvard University Press Blog. 2013-07-26.
http://harvardpress.typepad.com/hup_publicity/2013/07/cant-find-it-cant-sign-it-on-dissertation-embargoes.html, (accessed 2013-08-29).
(30) Smith, Kevin. “More on the AHA, ETDs and Libraries”. Scholarly Communications Blog. 2013-07-29.
http://blogs.library.duke.edu/scholcomm/2013/07/29/more-on-the-aha-etds-and-libraries/, (accessed 2013-08-29).
Ref:
Crymble, Adam.“Students should be empowered, not bullied into open access”. Thoughts on Public & Digital History. 2013-07-23.
http://adamcrymble.blogspot.jp/2013/07/students-should-be-empowered-not.html, (accessed 2013-08-29).
J. Rosowski, Susan. “The American Shrugshouldercal Association”. Stephen Ramsay. 2013-07-23.
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[受理:2013-08-29]
菊池信彦. 「博士論文のエンバーゴを最大6年間に」:米国歴史学協会の声明とその反響. カレントアウェアネス. 2013, (317), CA1801, p. 8-12.
http://current.ndl.go.jp/ca1801
Kikuchi Nobuhiko.
American Historical Association Statement about Embargoing Dissertations and the Reaction.