Microsoftの学術情報についてのサービスMicrosoft Academic Services(MAS)が2021年末をもって終了

2021年5月4日、Microsoftは学術文献検索サービスMicrosoft Academicを含む学術情報についての一連のサービスであるMicrosoft Academic Services(MAS)を、2021年末をもって終了することを発表しました。

Microsoft Academicの基盤となっているMicrosoft Academic Graph(MAG)については、2021年末をもって更新は終了するものの、データについてはODC-BYで引き続き使用できます。Microsoft AcademicとMAGのAPIであるProject Academic Knowledgeについては、2021年末をもってアクセスができなくなります。

MASは、ビッグデータや人工知能といった分野で研究を行う際の障壁となっていた大規模データセットへのアクセスの不平等といったことを背景に、7年前に開始されました。アクセスへの障壁を取り除くという目的を達成したことから、MASを終了するとしています。

Next Steps for Microsoft Academic – Expanding into New Horizons(Microsoft, 2021/5/4)
https://www.microsoft.com/en-us/research/project/academic/articles/microsoft-academic-to-expand-horizons-with-community-driven-approach/

Project Academic Knowledge(Microsoft)
https://www.microsoft.com/en-us/research/project/academic-knowledge/

Frequently Asked Questions about Microsoft Academic Graph(Microsoft, 2021/3/23)
https://docs.microsoft.com/en-us/academic-services/graph/resources-faq

参考:
Microsoft Academic Graph(MAG)の約30年分の定量的なデータに基づくオンラインプレプリントサービス発展の軌跡(文献紹介)
Posted 2021年3月8日
https://current.ndl.go.jp/node/43479

Microsoft、Google、百度の各社と米国のAllen Institute for Artificial Intelligence(AI2)、学術文献検索サービスの発展のためOpen Academic Search(OAS)ワーキンググループを立ち上げ
Posted 2017年6月22日
https://current.ndl.go.jp/node/34232

Microsoft Academic Search、研究者の師弟関係や論文の引用関係を可視化するツールを公開
Posted 2011年12月27日
https://current.ndl.go.jp/node/19829

学術文献検索サービス“Microsoft Academic Search”が人文科学・社会科学も検索対象に
Posted 2011年10月3日
https://current.ndl.go.jp/node/19218

学術文献検索サービス“Microsoft Academic Search”が大幅アップデート 検索可能分野が5から14に増加へ
Posted 2011年7月4日
https://current.ndl.go.jp/node/18584

マイクロソフト、Academic Searchを立ち上げ
Posted 2006年4月10日
https://current.ndl.go.jp/node/3761