カレントアウェアネス-E
No.82 2006.05.10
E483
GPOの刊行物販売戦略
米国政府印刷局(United States Government Printing Office:GPO)が刊行する政府刊行物は、国内外の連邦政府刊行物寄託図書館制度(Federal Depository Library Program:FDLP)やウェブサイト( http://www.gpoaccess.gov/ )で閲覧することができるが、書店ではほとんど流通していないため、これまで商業ルートを通じての購入は困難であった。
そのような状況を改善すべく、GPOは2006年4月12日付けで、「政府刊行物の刊行と販売に関する官民協同案件」(Public-Private Partnership Opportunity in Publication Sales/Publishing Services)プランを策定し、6月1日まで提案募集(RFP)を行っている。
今回のRFPは、下記の4つの事業について、GPOに代わって政府刊行物を民間に円滑に供給する事業者を見つけることを目的としている。すなわち、
- (1)印刷出版物については、小売および卸売を担当する事業者が、マーケティング、販売、注文の充足、および流通をおこなう
- (2)電子出版物については、小売を担当する事業者がマーケティング、販売、注文の充足、および流通をおこなう
- (3)他の連邦機関に対し、刊行物をGPOから出版するように提案する
- (4)寄託図書館が使用する業務システムを改良し、FDLP、国際交換、内規に基づく資料利用の各々について、寄託資料または流通サービスで提供される印刷出版物のいずれかを使用するか選べるようにする
の4事業である。
事業者には、これらの4事業に関する新しいモデルの提案および計画の作成、事業の推進が求められている。最終的な目標としてRFPは、次の5点を掲げている。
- 連邦政府刊行物を、一般にもっと知ってもらう
- 供給ルートを広げる
- 最新技術を活用する
- コストを大幅に削減する
- GPOの顧客や図書館に対するサービスを改善する
Ref:
http://www.gpo.gov/news/2006/06news10.pdf
http://origin.www.gpo.gov/partnership/
http://www.fbo.gov/spg/GPO/PSPSD/WashingtonDC/GPOID2005/SynopsisP.html
E298
E202
CA1569
CA1548