カレントアウェアネス-E
No.15 2003.06.04
E083
中国の図書館のSARS問題への対応
新型肺炎SARSの問題は中国の図書館界に大きな影響を与えている。北京では,中国国家図書館や一部の公共図書館が,5月上旬より来館者サービスを停止している。再開される予定は現在のところ明らかにされていない。香港では,3月末に香港中央図書館の職員がSARSに感染し,図書館の消毒のために2日間,同図書館を閉館した。しかし,現在はサービスの一部停止,感染防止(体温測定,消毒,マスク着用など)等の措置がとられているものの,閉館している香港の図書館はホームページを見る限り確認できない。広東省や上海,台湾の図書館でも開館時間を短縮,サービスも一部停止されてはいるが,予防措置をとることで来館者サービスを続けているようである。
多くの図書館がホームページ上で予防措置などSARSに関する情報を公開している。このように図書館の来館者サービスが制約される中,蔵書の電子化が進んだ広東省中山図書館や超星数字図書館(CA1472参照)などの電子図書館は中国全土で利用されているという。(2003年5月28日現在)
Ref:
http://www.nlc.gov.cn/
http://www.library.sh.cn/
http://www.zslib.com.cn/hhnew/net.htm
http://www.asiatimes-chinese.com/todaynews326lib.htm
http://www.chinalibs.net/quanwen.asp?titleid=7973
CA1472