カレントアウェアネス-E
No.2 2002.10.16
E010
米国公共図書館に忍び寄る景気低迷の影
昨年来の景気低迷により,米国各州では税収が減少し,財政悪化が深刻になっている。これに伴い,多くの州で図書館予算を含む歳出の削減が進められており,開館時間の短縮を余儀なくされる公共図書館が相次いでいる。
ニューヨーク公共図書館(NYPL)は,予算削減のため,9月9日より,4つの研究図書館で日曜日に加え新たに月曜日を休館日とし,週当たりの開館日数を1日削減した。同様に,85の分館のうち67館でも週当たりの開館日数を1日削減し,開館日を週5日とした。
この他にも,シアトル公共図書館では8月26日から9月1日まで全面閉館,シンシナティ・ハミルトン郡公共図書館は,職員の新規採用を凍結し開館時間を各館で週当たり平均4時間短縮するなど,各地に影響が出ている。
米国では州法により多くの州で財政均衡が義務付けられているため,税収の減少が歳出削減に直結することが多く,図書館も例外ではない。
Ref:
http://libraryjournal.reviewsnews.com/index.asp?layout=articleArchive&articleid=CA237612
http://www.ala.org/alonline/news/2002/020909.html
http://www.cincinnatilibrary.org/news/agencyhours.asp