2008年11月のWIPO著作権・著作隣接権常任委員会の報告-図書館に関する権利制限がテーマ

2008年11月にジュネーブで開催された世界知的所有権機関(WIPO)著作権・著作隣接権常任委員会(SCCR)の報告を、国際図書館連盟(IFLA)著作権その他の法的問題委員会(CLM)が掲載しています。今回は著作権法における図書館に関する権利制限・例外規定が取り扱われました。

2008年の研究によると、WIPO加盟149か国のうち、

・著作権法の中に図書館に関する権利制限・例外規定が1つでも記載されている・・・128か国
・同、保存のための複製を認める条項がある・・・72か国
・同、調査・研究のための例外規定がある・・・74か国

という状況にあるとのことで、図書館に関する例外規定として、教育、研究・私的利用、保存、Orphan Works、図書館間の文献提供、障害者のための条項等について規定するよう、IFLAほか3機関の連名で勧告を行っています。

Standing Committee on Copyright and Related Rights (SCCR): 16th Session Geneva, 10-13 March 2008
http://www.ifla.org/III/clm/p1/limitations-exceptions-200811.htm