第29回世界知的所有権機関(WIPO)著作権等常設委員会(SCCR)の資料として、世界各国の著作権法における図書館や文書館に関する権利制限についての調査報告書が公開

2014年12月8日から12日まで、スイスのジュネーブで第29回世界知的所有権機関(WIPO)著作権等常設委員会(SCCR)の開催が予定されています。この委員会の資料として、世界各国の著作権法における図書館や文書館に関する権利制限についての調査報告書“STUDY ON COPYRIGHT LIMITATIONS AND EXCEPTIONS FOR LIBRARIES AND ARCHIVES”が、2014年11月5日に公開されました。

この報告書は、クルーズ(Kenneth D. Crews)氏によるもので、2008年の第17回SCCRで発表された報告書の更新版とのことです。2008年には149か国について調査を行ったとのことですが、今回の報告書では、186か国を対象としているとのことです。Part1で2008年には対象とされていなかった37か国を取り上げ、Part2では2008年でも対象とした国について、情報を更新しているとのことです。

STUDY ON COPYRIGHT LIMITATIONS AND EXCEPTIONS FOR LIBRARIES AND ARCHIVES, SCCR/29/3, 2014.11.5.(WIPO, 2014/11/5)
http://www.wipo.int/edocs/mdocs/copyright/en/sccr_29/sccr_29_3.pdf

Standing Committee on Copyright and Related Rights: Twenty-Ninth Session(WIPO)
http://www.wipo.int/meetings/en/details.jsp?meeting_id=32094

STUDY ON COPYRIGHT LIMITATIONS AND EXCEPTIONS FOR LIBRARIES AND ARCHIVES(WIPO, 2008/8/26)
http://www.wipo.int/edocs/mdocs/copyright/en/sccr_17/sccr_17_2.pdf
※旧版の報告書

参考:
E1542 – WIPOで,図書館等に関する著作権の権利制限が議論される
カレントアウェアネス-E No.255 2014.03.06
http://current.ndl.go.jp/e1542

第28回世界知的所有権機関(WIPO)著作権等常設委員会(SCCR)が開催、図書館やアーカイブにおける著作権の権利制限等について議論
Posted 2014年7月15日
http://current.ndl.go.jp/node/26578