2022年6月27日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)が、欧州の公共図書館における電子書籍貸出に関するレポート“First European Overview on E-lending in Public Libraries”を公開したと発表しました。
情報法に関する専門家グループ(Expert Group on Information Law)による質問紙調査を基にしたもので、書籍・電子書籍市場が活発な国、デジタルリテラシーが高く書籍市場に制約がある国、電子書籍販売が未発達な国という基準で対象国が選定されました。
報告書では、デンマーク・フランス・ドイツ・ギリシャ・イタリア・ラトビア・ノルウェー・ルーマニア・スペインについて、法的枠組みやデータ、著者・出版社・図書館の関係、図書館の役割、事例等がまとめられています。発表によると、今後、対象国を拡大しての調査等のフォローアップが行われる予定です。
Press Release: First European Overview on E-lending in Public Libraries(EBLIDA, 2022/6/27)
http://www.eblida.org/news/press-release-e-lending-report.html
First European Overview on E-lending in Public Libraries [PDF:51ページ]
http://www.eblida.org/News/2022/first-european-overview-elending-public-libraries.pdf
参考:
CA1979 – 動向レビュー:欧州の図書館と電子書籍-従来の公共図書館よ、安らかに眠れ? / ベンジャミン・ワイト,井上靖代(翻訳)
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1979
CA2011 – 動向レビュー:電子書籍を中心とした公貸権制度の2005年以降の国際動向 / 稲垣行子
カレントアウェアネス No.350 2021年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2011
E1607 – IFLA,電子書籍の貸出をめぐる各国の動向を紹介
カレントアウェアネス-E No.266 2014.09.11
https://current.ndl.go.jp/e1607
EBLIDAの図書館による電子書籍提供のためのキャンペーン“The Right to E-Ready”について、ALAとALISEが支持する声明を発表
Posted 2014年4月24日
https://current.ndl.go.jp/node/26006