EBLIDA、欧州の図書館におけるSDGsへの取組状況を調査した報告書を公開

2020年6月2日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)が、欧州の図書館における持続可能な開発目標(SDGs)への取組状況を調査した報告書“SDGs and Libraries – First European Report”を公開していました。

冒頭において、図書館には新たなアジェンダが必要であることを述べており、その理由として、民間の情報サービスプロバイダの台頭により、書籍及びその他のメディアを用いた無料サービスという伝統的な図書館のあり方が問われていること、「ポストコロナ」の時代には図書館界が従来前提としてきたことの多くが問い直されるであろうことを挙げています。

本報告書では、そのような図書館が置かれた状況を踏まえ、従来の図書館の範囲から脱却し、新たな視点を生むまたとない機会としてSDGsに関する取組を位置付けています。EBLIDA のメンバーを対象としたアンケート調査の結果に基づいて17か国での取組状況を取り上げており、SDGsの各目標に対応する取組の例や、SDGsの図書館政策への導入事例の紹介等を行っています。

Press Release: SDGs and Libraries – First European Report(EBLIDA, 2020/6/2)
http://www.eblida.org/news/press-release-sdgs-and-libraries-first-eu-report.html

SDGs and Libraries – First European Report [PDF:39ページ]
http://www.eblida.org/Documents/EBLIDA-Report-SDGs-and-their-implementation-in-European-libraries.pdf

参考:
CA1964 – SDGsと図書館 ―国内の取組から― / 中村穂佳
カレントアウェアネス No.342 2019年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1964

E2246 – 不確実で複雑な時代の図書館の役割:IFLA Trend Report 2019
カレントアウェアネス-E No.388 2020.03.26
https://current.ndl.go.jp/e2246

EBLIDA、新型コロナウイルス感染症拡大危機への図書館の現在の対応状況・今後の課題等に関する欧州17か国の会員機関へのアンケート調査をとりまとめた報告書を公開
Posted 2020年5月22日
https://current.ndl.go.jp/node/41011