2021年5月3日、国際図書館連盟(IFLA)は、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)に関し、「自発的自治体レビュー」(Voluntary Local Reviews:VLR)における図書館への言及状況を調査したレポート“Libraries in Voluntary Local Reviews”を公表しました。
IFLAは、2020年12月に「自発的国家レビュー」(Voluntary National Review:VNR)における図書館への言及状況を調査したレポートを公表しており、今回のレポートはそれに続くものです。なお、VNRとは、国家がSDGsへの自らの取組状況をレビュー・報告するものであり、VLRとは、自治体等が自らの取組状況をレビュー・報告するものです。
発表によれば、今回のレポートでは70のVLRが分析対象となっており、調査結果として以下のような点等を挙げています。
・VNRでは約4分の1が図書館に言及していた一方、VLRでは半数以上が図書館に言及している。
・VLRでは、VNRに比べ、図書館への言及がより幅広いSDGsの目標においてみられる。
レポートでは、VLR での言及内容をSDGsの目標別に整理しているほか、付録として、図書館に言及しているVLRへのリンクをまとめた表も掲載しています。
Reviews of Local SDG Implementation Demonstrate Stronger Recognition of Libraries’ Role(IFLA, 2021/5/3)
https://www.ifla.org/node/93858
Libraries in Voluntary Local Reviews [PDF:10ページ]
https://www.ifla.org/files/assets/hq/topics/libraries-development/documents/libraries_in_voluntary_local_reviews_2016-2020.pdf
関連:
Libraries in Voluntary National Reviews – The First Five Years [PDF:8ページ]
https://www.ifla.org/files/assets/hq/topics/libraries-development/documents/libraries_in_voluntary_national_reviews.pdf
※IFLAによる、VNRでの図書館への言及状況を調査したレポート(2020年12月2日付け)です。
参考:
CA1964 – SDGsと図書館 ―国内の取組から― / 中村穂佳
カレントアウェアネス No.342 2019年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1964
E1763 – 国連2030アジェンダと図書館:IFLAのツールキット
カレントアウェアネス-E No.297 2016.02.04
https://current.ndl.go.jp/e1763
欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)、図書館でのSDGs指標実現に向けての報告書を公開
Posted 2020年12月22日
https://current.ndl.go.jp/node/42826