2022年6月13日、英国のLibraries Connectedが、図書館における延滞料の廃止に関する調査レポートを公開したことを発表しました。
3月に実施されたワークショップとオンライン調査の結果を基にした報告書です。イングランド、ウェールズ、北アイルランド、英国王室属領の図書館を対象としており、オンライン調査には61件の回答が寄せられたとあります。
発表の中では、大部分の図書館が調査時点で延滞料を徴収しており、延滞料の撤廃について33%が検討中、40%が検討する可能性があると回答したと述べられています。また、延滞料撤廃における主な障壁として、代替不可能な収入の喪失、検討を行うためのエビデンスの欠如等が挙げられています。延滞料撤廃の利点としては、特に貧困地域や低所得の人の図書館利用の増加、延滞料に起因する軋轢の減少等を挙げています。
Library fine survey: results and summary report revealed(Libraries Connected, 2022/6/13)
https://www.librariesconnected.org.uk/news/library-fine-survey-results-and-summary-report-revealed
参考:
英国の大学が過去6年間に図書延滞料で得た総額が5,000万ポンドを超すことが明らかに
Posted 2012年1月10日
https://current.ndl.go.jp/node/19895
図書館資料の「延滞料」の是非をめぐる議論(英国)
Posted 2008年9月1日
https://current.ndl.go.jp/node/8714