2022年5月2日付で、American Libraries誌に、図書館システムコンサルタントであるブリーディング(Marshall Breeding)氏による図書館システム市場動向に関する分析レポート“2022 Library Systems Report: An industry disrupted”が掲載されていました。
2021年の大きな出来事としてClarivate Analytics社によるProQuest社の買収を挙げ、これをきっかけに図書館技術業界が大きく変貌を遂げたとしています。ProQuest社のEx LibrisとInnovative InterfacesがClarivate Analytics社に加わったことで、ベンダー間の規模の格差が広がっているとしています。
このような流れを踏まえて、以下のようなポイントを挙げています。
・業界のトップ企業の出現により、競争力を維持するために規模拡大と効率化を目指す中堅企業の統合が加速している。
・所有権の構成が変化し、上場企業が業界に占める割合が以前より大きくなっている。
・学術図書館における強い利害関係の変化は、プロダクトがわずかな差別化しか生まない公共図書館の技術部門とは対照的である。
2022 Library Systems Report (American Libraries,2022/5/2)
https://americanlibrariesmagazine.org/2022/05/02/2022-library-systems-report/
参考:
図書館システムに関する国際調査の2021年版が公開
Posted 2022年4月21日
https://current.ndl.go.jp/node/46027
Clarivate Analytics社、ProQuest社の買収手続き完了を発表
Posted 2021年12月7日
https://current.ndl.go.jp/node/45286
Clarivate Analytics社、ProQuest社を買収
Posted 2021年5月19日
https://current.ndl.go.jp/node/44024
E2302 – 2019年から2020年の図書館システムの市場動向は?
カレントアウェアネス-E No.398 2020.09.17
https://current.ndl.go.jp/e2302