2022年6月1日、DOAJ(Directory of Open Access Journals)が、オープンアクセス(OA)ジャーナルの保存プロジェクト“Project JASPER”に関して、フェーズ1から得られた知見と課題に関するブログ記事を公開しました。
フェーズ1では、ワークフローの効率性、キャパシティ、利用しやすさのためのプロセスのデザイン、実装、検証が行われたとあります。次は、より多くのジャーナルを支援し、より多くの保存機関の参加を募るための資金提供に関する取組を行うとしています。
これまでに明らかになった良い面として、JASPERに収録された最初のジャーナルはDOAJシールを獲得したこと、JASPERのコラボレーションは、2021年3月にScience Europeらが発表した「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルに関する推奨事項に沿ったものであること等が述べられています。課題としては、プロジェクトへのジャーナルの勧誘、ジャーナルのアーカイブを実施するための合意形成に時間を要すること、フェーズ1では収益源のない雑誌に焦点を当てた、資金調達方法を理解することが困難であったこと等が挙げられています。
Project Jasper: the story so far(DOAJ, 2022/6/1)
https://blog.doaj.org/2022/06/01/project-jasper-the-story-so-far/
参考:
オープンアクセス(OA)ジャーナルの保存プロジェクト“Project JASPER”(記事紹介)
Posted 2021年10月1日
https://current.ndl.go.jp/node/44908
DOAJ、新機能「DOAJシール」運用開始 基準を満たした雑誌に対して付与
Posted 2015年6月16日
https://current.ndl.go.jp/node/28687
cOAlition SとScience Europe、「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルの現状分析に関する調査報告書と調査を受けた推奨事項を公表
Posted 2021年3月10日
https://current.ndl.go.jp/node/43508