2021年9月29日、DOAJ(Directory of Open Access Journals)が、オープンアクセス(OA)ジャーナルの保存プロジェクト“Project JASPER”について、ブログ記事を公開しました。
記事の中で、著者にとっては学術的貢献が永続的に残ることが望ましく、研究者は現在・将来にわたって研究分野の研究成果にアクセスできなければならない一方、研究成果が正しく保存されず、消滅の危機にある場合があると指摘しています。また、出版者が抱える課題として、アーカイビングや保存についての認識の低さ、財政的・技術的障壁、小規模出版者間の慣行の違いを挙げています。
上記を踏まえ、同プロジェクトでは、現在アーカイビングを行えていない小規模なジャーナルに対する支援プロセスを構築することで、学術レコードを保護することを目的としています。フェーズ1の対象ジャーナルの要件として、「DOAJに掲載されていること」「無料であること」「他の保存サービスにアーカイブされていないこと」が挙げられています。
JASPER – preserving open access journals forever(DOAJ, 2021/9/29)
https://blog.doaj.org/2021/09/29/jasper-preserving-open-access-journals-forever/
Project JASPER(DOAJ)
https://doaj.org/preservation/
参考:
E2332 – 消滅するOAジャーナルと長期保存のための取り組み
カレントアウェアネス-E No.404 2020.12.10
https://current.ndl.go.jp/e2332
オープンアクセス(OA)は長期保存を保証しない:インターネット上から消滅したOAジャーナルに関する調査(文献紹介)
Posted 2020年9月8日
https://current.ndl.go.jp/node/41948
オープンアクセス誌の長期保存に向けて-オランダ王立図書館とDOAJが協同を発表
Posted 2009年4月2日
https://current.ndl.go.jp/node/12392