Springer Nature社、ハイブリッドジャーナルにおけるゴールドオープンアクセスの影響に関するホワイトペーパーを公開

2021年10月27日、Springer Nature社が、ハイブリッドジャーナルにおけるゴールドオープンアクセス(OA)の影響に関するホワイトペーパーを公開したと発表しました。

同社が刊行する1,262のハイブリッドジャーナルで、2018年に公開された5万567件の記事を分析した結果をまとめたものです。発表の中では、主な結果として、以下をはじめとした内容が紹介されています。

・ゴールドOA論文は、グリーンOA等で出版社版(VoR)より前のバージョンが利用可能になっている購読型論文よりも大きな影響力を持っており、非OA論文に比べると後者の購読型論文は1.07倍、ゴールドOA論文は1.64倍引用されている。

・ゴールドOA論文は、非OA論文の約5倍のAltmetric Attention Scoreを得ている。一方でグリーンOA等でVoRより前のバージョンが利用可能な購読型論文は、非OA論文の約2倍のAltmetric Attention Scoreである。

・ゴールドOAは非OA論文の6倍以上の回数ダウンロードされており、利用され続けている。

New research from Springer Nature confirms value in ‘Going for Gold’(Springer Nature, 2021/10/27)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/new-research-from-springer-nature-confirms-value-in-gold-oa/19790988

Going for gold: exploring the reach and impact of gold open access articles in hybrid journals
https://doi.org/10.6084/m9.figshare.16860229.v1

参考:
Springer Nature社、学術界の外におけるゴールドOAコンテンツの利用について調査したホワイトペーパーを公開
Posted 2020年12月3日
https://current.ndl.go.jp/node/42672

Springer Natureが英国のOAに関するケーススタディを公表 過去5年でゴールドOA論文は174%増加 ハイブリッドOAに限定すれば463%増
Posted 2018年5月22日
https://current.ndl.go.jp/node/36035