英・Tate、VR技術を用いた芸術作品の保存に関する報告書“Preserving Virtual Reality Artworks”を公開

英・デジタル保存連合(DPC)のウェブサイトに掲載された2021年8月27日付け記事において、英国の国立美術館ネットワークTateによる、VR技術を用いた芸術作品の保存に関する報告書“Preserving Virtual Reality Artworks”の公開が発表されています。

Tateが2018年9月から実施している研究プロジェクト「没入型メディアの保存」(Preserving Immersive Media)の成果であり、同プロジェクト初の報告書です。

本報告書は、VR技術を用いた芸術作品の保存に関心を有する人々、特にタイムベースト・メディア(time-based media)の保存担当者に対し、作品入手時に受け取る可能性のある構成要素、その特性と依存関係、長期保存の観点から見た脆弱性について伝えることを目的としています。また、これらの作品の管理に取り組んでいるアーティストや機関、そして保存に関する今後の研究に向けた推奨事項も記載されています。

報告書の主な章立ては次のとおりです。

1.イントロダクション
2.VRシステム
3.リアルタイム3DVR
4.360度映像
5.既存の保存戦略の適合性
6.サマリ及び推奨事項

Tate publishes Preserving Virtual Reality Artworks report(DPC, 2021/8/27)
https://www.dpconline.org/news/tate-preserving-virtual-reality-artworks

Preserving Immersive Media(Tate)
https://www.tate.org.uk/about-us/projects/preserving-immersive-media
※研究プロジェクト「没入型メディアの保存」のウェブページです。“PROJECT OUTCOMES”の項目に、報告書“Preserving Virtual Reality Artworks”のダウンロード用リンクが掲載されています。

関連:
Member List(DPC)
https://www.dpconline.org/about/members
※DPCの会員リストです。TateはDPCの準会員(Associate Member)として掲載されています。

参考:
E2140 – 3D/VR技術と学術図書館の役割に関する報告書
カレントアウェアネス-E No.369 2019.05.30
https://current.ndl.go.jp/e2140