台湾・科技部、2021年度提出分の「専題研究計画」の審査にあたり申請書比較システムを導入:類似内容の申請が複数検出される

台湾・聯合新聞網の2021年8月24日付け記事で、台湾・科技部生命科学研究発展司が8月21日に陳鴻震司長名で公表した学界宛ての書簡が紹介されています。

書簡の内容は、2021年度提出分の「専題研究計画」の審査結果に関するものです。科技部では、2021年度の審査から申請書の比較システムを導入しており、生命科学研究発展司ではこのシステムを用いて5,028の案件を審査しました。その結果、類似度が60%を超えるものが40セット発見され、その中には同一内容の複数投稿や文言のテンプレート使用が疑われる例が含まれていました。陳司長は、これらの内5、6の案件は比較的重大な問題が含まれているため、学術倫理違反の可能性について審議する意向を示しています。

学界向けには、申請書作成時に記述の出典を明確化すること等を要求するとともに、申請書提出前に剽窃チェックツールによる自己確認を行うことを提案しています。

學術陋習?科技部首度比對專題計畫 揪80件一稿多投(聯合新聞網, 2021/8/24)
https://udn.com/news/story/7314/5695034

公告事項(科技部生命科学研究発展司)
https://www.most.gov.tw/bio/ch/list/0fa168d4-1dee-42f2-9f08-6b20c4300eb1
※2021年8月21日の欄に「科技部生科司陳司長敬致學界信函(110年8月)」が掲載されています。

科技部生科司陳司長敬致學界信函(110年8月)(科技部生命科学研究発展司)
https://www.most.gov.tw/bio/ch/detail/502facda-39a2-4883-912e-32737b1ddb9c

参考:
台湾・教育部、学位論文の品質向上に向けた8つの取組を発表
Posted 2020年8月13日
https://current.ndl.go.jp/node/41733