韓国において国家知識情報の連係および活用の促進に関する法律(デジタル集賢殿法)が成立:国家の知識情報を1か所で検索・アクセス・活用できるプラットフォームの構築

2021年5月26日、韓国国会は、国家知識情報の連係および活用の促進に関する法律(デジタル集賢殿法)が5月21日に可決成立したと発表しています。

韓国国会図書館(NAL)、政府、公共機関等の国家の知識情報を1か所で検索・アクセス・活用できるプラットフォームの構築を目指すものです。また、コロナ禍以降、非対面教育環境へと転換するなかで、教育コンテンツの生産・流通や、教育・学習支援のためのインフラとなることも想定されています。

NALにおいても、韓国版ニューディール政策の政策課題の1つとして2020年から2025年までの6年間に、国会政策資料・学術資料・国会刊行物・立法懸案資料といった「立法・政策・学術資料」コンテンツを拡充して大規模な知識インフラを構築し、「国会電子図書館」を通じて「デジタル集賢殿」と連携するとしています。また、「国会電子図書館」は、国家学術情報統合データや、ビックデータ分析・主題用語メタデータ管理のためのシソーラス・著者典拠DB、地方議会の議政情報とも連携する計画であるとしています。

국가지식정보 르네상스 실현을 위한 ‘디지털집현전’ 구축(国家知識情報ルネッサンスの実現のため「デジタル集賢殿」を構築)(韓国国会,2021/5/26)
https://www.assembly.go.kr/assm/notification/news/news01/bodo/bodoView.do?bbs_id=ANCPUBINFO_07&bbs_num=51293&no=8033

국가지식정보 연계 및 활용 촉진에 관한 법률안(国家知識情報の連係および活用の促進に関する法律案)(国民参与立法センター)
https://www.lawmaking.go.kr/mob/nsmLmSts/out/2107198/detailR

参考:
韓国国会図書館(NAL)、「国会電子図書館」をリニューアル
Posted 2018年1月16日
https://current.ndl.go.jp/node/35313

韓国国会図書館(NAL)、国会と地方議会間の情報交流活性化を目指し、全国17の広域市・道議会と「韓国議政情報協議会」を創設
Posted 2019年6月13日
https://current.ndl.go.jp/node/38344

E2297 – 韓国国立中央図書館の新型コロナウイルス対応
カレントアウェアネス-E No.397 2020.09.03
https://current.ndl.go.jp/e2297
※「「韓国版ニューディール総合計画」を発表した。そのなかで国立中央図書館・国会図書館所蔵の学術誌・図書等のデジタル化(年間で国立中央図書館20万点,国会図書館105万点)を実施する計画案を示すなど」とあります。