2020年8月29日、日本学術会議の主催により、学術フォーラム「学術振興に寄与する研究評価を目指して」がオンライン上で開催されます。
同フォーラムは、研究評価が大学・研究機関の評価及び予算配分の決定へ反映され、個人の勤務評価に直結させる方向が顕著となった、近年の新しい動向を背景に、学術の振興に寄与する研究評価のあり方を議論する目的で開催されます。フォーラム内の議論では、国際比較と若手研究者支援の視点を盛り込むとともに、研究評価について評価機構・マスメディア・リサーチアドミニストレーター(URA)の立場からの意見も取り入れて検討が行われる予定です。また、同会議の科学者委員会研究評価分科会が準備中の研究評価に関する提言は、同フォーラムにおける意見交換と成果を反映して作成する予定であることを発表しています。
参加費は無料で、参加資格に制限はありませんが、参加するためには事前に専用のフォームから申し込みする必要があります。主なプログラムは以下のとおりです。
● 第1部「学術振興に寄与する研究評価とは?」
・基調講演「学術振興に寄与する研究評価とは?」
豊田長康氏(鈴鹿医療科学大学学長)
・報告①「人文学の立場から」
松浦純氏(日本学士院会員、東京大学名誉教授、日本学術会議連携会員)
・報告②「中国の研究評価のあり方から」
中村栄一氏(東京大学総括プロジェクト機構特任教授、東京大学大学院理学系研究科特任教授、東京大学名誉教授、日本学術会議第三部会員)
● 第2部「あるべき研究評価を目指して」
・報告① 人文社会科学研究を公正に評価するシステム
後藤真氏(人間文化研究機構国立歴史民俗博物館准教授)
・報告② 日本の研究評価が抱える課題-国際的な展開の観点から
標葉隆馬氏(大阪大学社会技術共創研究センター准教授)
・報告③ 若手研究者にとって望ましい研究評価システム
髙瀨堅吉氏(自治医科大学大学院医学研究科教授、日本学術会議連携会員、若手アカデミー幹事)
・コメント~さまざまな立場から~
・①評価機構の立場から
竹中亨氏(大学改革支援・学位授与機構研究開発部教授、日本学術会義特任連携会員)
・②ジャーナリストの立場から
増谷文生氏(朝日新聞編集委員)
・③研究支援の立場から
稲石奈津子氏(京都大学学術研究支援室)
● 第3部「パネル・ディスカッション」
司会:林隆之氏(政策研究大学院大学教授、日本学術会議特任連携会員)
パネリスト:第1部・第2部登壇者全員
学術フォーラム「学術振興に寄与する研究評価を目指して」(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/ja/event/2020/287-s-0829.html
参考:
E1373 – 若手研究者を育成・支援する研究評価システムへの転換
カレントアウェアネス-E No.228 2012.12.13
http://current.ndl.go.jp/e1373
オランダの2021年から2027年までの戦略的な研究評価のためのプロトコル“Strategy Evaluation Protocol(SEP)”が公開される
Posted 2020年3月19日
https://current.ndl.go.jp/node/40551