研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)、大学・研究機関による研究評価の方針や実践の改善支援のために5つの設計原理を提供するブリーフィング文書を公開

2020年5月19日、研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)は、大学・研究機関による研究評価の方針や実践の改善支援のために5つの設計原理を提供するブリーフィング文書として、“Rethinking Research Assessment: Ideas for Action”を公開したことを発表しました。

公開された文書は2019年10月にDORAと米国のハワード・ヒューズ医学研究所(Howard Hughes Medical Institute:HHMI)が共催した研究評価改革のための制度改革に関する会議の議論に基づいて、DORAと米・イリノイ工科大学のシュミット(Ruth Schmidt)准教授が共同作成したものです。

文書では、大学等が改善のための障壁を明確に把握できるように、研究評価に関する5種類の誤った通説を概説し、これらが学術界の内外でどのように表れているかについて例示が行われています。また、機関がよりよい研究評価の実践を試み、発展させる手助けとなるように、以下の5種類の設計原理を提供しています。

1 研究評価プロセスの基準と構造を根付かせること
2 個々の教職員の説明責任に対する意識を伸長させること
3 研究評価プロセスの公平性・透明性に関して優先順位をつけること
4 研究者による様々な貢献を大局的な観点から捉えること
5 フィードバックを繰り返すことで研究評価プロセスを磨きあげること

Rethinking Research Assessment: Ideas for Action(DORA,2020/5/19)
https://sfdora.org/2020/05/19/rethinking-research-assessment-ideas-for-action/

Rethinking Research Assessment: Ideas for Action [PDF:193KB](DORA)
https://sfdora.org/wp-content/uploads/2020/05/DORA_IdeasForAction.pdf

参考:
研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)の日本語訳が公開される
Posted 2019年7月8日
http://current.ndl.go.jp/node/38531

研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)を実践する:図書館員の視点から(記事紹介)
Posted 2019年9月4日
https://current.ndl.go.jp/node/38948