2020年2月13日、英国の研究助成機関UK Research and Innovation (UKRI)が、新たなオープンアクセス(OA)方針の草案を公開しました。2020年4月17日まで、コメント・意見等が受け付けられています。
公開された新OA方針草案では、UKRIの助成を受けた研究成果のうち、査読付き雑誌掲載論文について、OA雑誌でCC BYライセンスの下で公開する、もしくは非OA雑誌でも、公開後すぐに主題・機関リポジトリ等で著者最終稿、もしくは出版者版をCC BYライセンスの下で公開することを許諾している雑誌を選択することを求めています。対象は2022年1月1日以降に採択された論文です。
また、新OA方針草案ではOA化の対象をモノグラフ(単行書)や図書の章等、図書にも拡大するとしています。図書については出版後12カ月以内に、著者最終版を主題・機関リポジトリなどのOAプラットフォームで、自由に閲覧・ダウンロードできるようにすることを要求する、とのことです。また、図書についてはCC BYライセンスが望ましいものの、CC BY-ND(表示-改変禁止)ライセンスも認めるとされています。図書については、2024年1月1日以降に出版されたものをOA方針の対象にする、とのことです。
UKRI launches consultation on Open Access policy(UKRI、2020/2/13付け)
https://www.ukri.org/news/ukri-launches-consultation-on-open-access-policy/
UKRI Open Access Review: Consultation
https://www.ukri.org/files/funding/oa/open-access-review-consultation/
参考:
CA1907 – 動向レビュー:欧州における単行書のオープンアクセス / 天野絵里子 カレントアウェアネス No.333 2017年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1907