2020年1月13日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、クイーンズランド州のブリスベン・スクエア図書館で前日12日に発生した「ドラァグクイーンによる読み聞かせ(Drag Queen Storytime)」イベントの中傷による妨害に触れ、このような図書館のイベントへの妨害を非難し、図書館が主催する「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」を全面的に支持する声明を発表しました。
ALIA会長のナイト(Robert Knight)氏は、「図書館の蔵書・プログラム・サービスはコミュニティに所属する全ての多様なメンバーを対象としたものである。オーストラリア国内の多数の図書館が社会包摂プログラムへの関与の一環として、「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」を実施しており、偏見に基づいて図書館活動が妨害されることは全く受け入れられない」とコメントしています。
ALIAは「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」が図書館で広く支持されていることを示すため、「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」の様子を撮影した写真をALIA宛にメール送信することを国内の図書館に依頼しています。
ALIA’s message of support for Drag Queen Storytimes(ALIA,2020/1/13)
http://www.alia.org.au/news/20335/alias-message-support-drag-queen-storytimes
参考:
CA1725 – セクシュアル・マイノリティの問題と図書館への期待 / 小澤かおる
カレントアウェアネス No.305 2010年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1725
米・ノースカロライナ州やミシシッピ州で「反LGBT法」が成立したことを受け、米国国内の各種図書館団体がそれを非難する声明を発表
Posted 2016年4月13日
https://current.ndl.go.jp/node/31327
米テキサス州フッド郡図書館でLGBTQをテーマにした2冊の絵本に50人の住民から批判 児童コーナーからの移動を要求
Posted 2015年7月7日
https://current.ndl.go.jp/node/28858
American Libraries誌による2018年の振り返り(記事紹介)
Posted 2019年1月7日
https://current.ndl.go.jp/node/37324