2019年11月22日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、調査資料「論文の引用・共著関係からみる我が国の研究活動の国際展開に関する分析」を公開しました。
文献データベースScopusを用いて、論文の国際的な引用・共著関係の分析を行うことにより、日本の研究活動の国際的影響の把握を試みたものです。要旨では次の内容が紹介されています。
・研究規模の大きな国・地域の中では米国、中国、韓国、台湾が、研究の成長性が高い国・地域ではインドネシア、ベトナム、フィリピンといったASEAN 加盟国が、日本と高引用・高共著関係にある国・地域、つまり研究成果の普及・協力関係の構築において日本と関係が強い国・地域として特定されたこと
・特定された国・地域の多くはアジアに位置しており、本分析の結果は、研究成果の普及・協力関係の構築に地理的近接性がプラスに作用することを示していること
・地理的近接性があり、研究の成長性も高いASEAN 諸国との協力は、日本の研究活動の国際展開を図るうえで今後重要となる可能性があるという政策的示唆が得られたこと
論文の引用・共著関係からみる我が国の研究活動の国際展開に関する分析[調査資料-285]の公表について(NISTEP, 2019/11/22)
https://www.nistep.go.jp/archives/43160
論文の引用・共著関係からみる我が国の研究活動の国際展開に関する分析
http://hdl.handle.net/11035/00006609
参考:
文部科学省、「科学技術・学術分野の国際展開について-我が国の国際競争力の向上に向けて-」を発表
Posted 2017年8月2日
https://current.ndl.go.jp/node/34461