国立国会図書館、マラケシュ条約に基づく読書困難者のための書籍データの国際交換サービスを開始

2019年11月19日、国立国会図書館(NDL)は、マラケシュ条約の日本での発効を受けて、視覚障害、上肢の障害、発達障害などの理由で読書に困難のある人(読書困難者)のための書籍データ(録音図書データ、点字データ、テキストデータなど)の国際交換サービスを開始したことを発表しました。あわせて以下の点も発表しています。

・読書困難者のための書籍データの世界的な総合目録サービスであるAccessible Books Consortium (ABC) Global Book Serviceに加盟したこと
・ABC Global Book Serviceを通じ、76言語・約54万タイトルのデータが読書困難者個人や国内の図書館からのリクエストに応じ取り寄せ可能となったこと
・国内で製作されたデータの国外提供もABC Global Book Serviceを通じて行うこと

マラケシュ条約に基づく読書困難者のための書籍データの国際交換サービスを開始(付・プレスリリース)(NDL, 2019/11/19)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2019/marrakesh.html
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2019/__icsFiles/afieldfile/2019/11/18/pr191119_01.pdf
※二つ目のリンクはプレスリリースです。[PDF:186KB]

関連:
外国で製作された視覚障害者等用データの国内(日本)への取寄せについて─日本国内在住の個人及び図書館等へのご案内(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/support/marrakesh_im.html

当館が所蔵する視覚障害者等用データの外国への提供について─外国在住の個人及び図書館等へのご案内(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/support/marrakesh_ex.html

参考:
国立国会図書館、外国の視覚障害者等への視覚障害者等用データ送信サービスを開始
Posted 2019年10月1日
https://current.ndl.go.jp/node/39161

CA1831 – マラケシュ条約―視覚障害者等への情報アクセスの保障に向けたWIPOの取り組み / 野村美佐子
カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1831

E2041 – マラケシュ条約の締結・著作権法の改正と障害者サービス
カレントアウェアネス-E No.350 2018.07.12
https://current.ndl.go.jp/e2041

E2090 – 国際図書館連盟(IFLA),マラケシュ条約の実務ガイドを公開
カレントアウェアネス-E No.360 2018.12.20
https://current.ndl.go.jp/e2090